ゲームコンテスト「第21回3分ゲーコンテスト」の応募作品の公開が2日に開始された。
「3分ゲーコンテスト」は、1プレイ3分程度のゲームを対象としたフリーゲームのコンテスト。「3分」の定義は作者に委ねられており、2004年に第1回が開催されて以来、気軽に遊べるミニゲームから1周3分程度のプレイを繰り返して真相に迫るような作品まで、テーマを自由に解釈したユニークな作品の数々を生み出してきたイベントだ。
開催は2008年にいったん休止し、2015年に第7回以降の運営を担当していたトモタカ氏により第20回が復活開催されたが(関連記事)、その後は再び開催されない状況となっていた。今回、過去のコンテストの参加者でもあるやれやれ氏がコンテスト創始者であるセイヤー氏と連絡を取った上で、第21回を開催する運びとなった。今回もさまざまなジャンルの作品が集まっており、現在応募された10作品をプレイ可能。
本記事ではその中から、やれやれ氏自身による応募作品『キャバレーフォーカード』を紹介する。なお、第21回3分ゲーコンテストでは投票をもとに順位が決定するが、コンテスト主催者であるやれやれ氏の作品は参考作品という扱いで投票対象外となっている。
3種類4枚のカードで展開する、シンプルで奥深い論理戦
『キャバレーフォーカード』は、ランダムに配られた4枚のカードでCPUと戦う対戦カードゲーム。カードの種類は「かち」「まけ」「最後の一枚」の3種類で、これを「□をだすと□」と書かれた場の左右どちらかに1枚ずつ出すことで(「最後の一枚」は左側にのみ置ける)、「“まけ”をだすと“かち”」「“最後の一枚”をだすと“まけ”」といった勝利条件あるいは敗北条件を作り出し、条件を満たすカードを提示することで勝敗が決する。
カードは重ねて場に置くことで条件を上書きできるので、最後の一手までめまぐるしく条件が変化していくのがスリリング。最終的に自分が勝てるように条件を変化させるのはもちろん、敗北条件を満たすカードしか出せないよう相手を追い込むといった駆け引きも重要だ。
カードが勝敗条件を作ることと、それを満たすことの両方に使われているのがポイントで、少ないカードの種類と枚数、そしてシンプルなルールで奥深い論理戦が展開するのが面白い。「最後の一枚」カードは文字通り最後の1枚のカードを出した場合と、「最後の一枚」カード自身を出した場合の両方で条件が成立するというギミックも、プレイをより奥深いものとしている。
最初に配られるカードと先手・後手はランダムだがゲーム開始後は運は介在せず、配られたカードもお互いにオープンとなっており、パズルのように頭を使ってじっくり楽しめるゲームとなっている。PCでもスマートフォンでもブラウザ上でプレイできる作品で1プレイ自体は短いので、気軽にプレイすることが可能。それでいてついつい「もう1戦!」となってしまう熱中度の高い作品だ。
[基本情報]
タイトル:キャバレーフォーカード
制作者:やれやれ氏
プレイ時間:1プレイ数十秒程度
対応環境:Webブラウザ(PC、スマートフォン対応)
価格:無料