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Channel: フリーゲーム –もぐらゲームス
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女子高生と低解像度のイケメン男子たちの交流を描く、驚愕の女性向け短編恋愛ADV『ドトコイ』

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筆者の好きなジャンルはアクションと戦略シミュレーション(ストラテジー)だが、シューティングにロールプレイング、パズル、アドベンチャー、対戦格闘もそこそこプレイするクチではある。唯一、スポーツはゴルフ以外がからきしだが……それはさておき。

そんな筆者にとって、プレイ経験が極度に少ないジャンルが恋愛アドベンチャーゲームである。特に女性向け、イケメン男子がこぞって登場する作品は家庭用の作品すら経験がない。なんというか、シンプルに”お呼びでない”ように思うからだ。

とは言え、その世界を体験したい気持ちがない訳でもなく。
そんな流れからこの度、『ドトコイ』というフリーゲームへと行き着いた。

5人のカラフルなイケメン男子と恋をしよう

本作は2019年9月20日、「ノベルゲームコレクション」でお披露目された無料の女性向け恋愛アドベンチャーゲームである。Windows、Macのほか、作品紹介ページからはブラウザ版も遊ぶことができる。また、お披露目から1ヶ月後にはiOS、Andoridのスマートフォン・タブレット版も誕生。こちらも無料でダウンロードできる。

主人公は高校2年生で、対戦格闘ゲームはバーチャファイター派の女子


▲注:本当です。

四国の”うどん県”とか、昨今は”ヤドン県”とも言われるようになった所から東京へと転校してきた彼女は新たな出会いと恋への不安が抜け切れてなく、どうせならゲームみたいに分かりやすくなればいいのに……との思いを抱いていた。

かくして迎えた新学期の日。
ウキウキ気分で通学路を走っていた彼女は、曲がり角で誰かとぶつかる。

……という、定番すぎるオープニングと共に本編は始まる。
例によって、プレイヤーの目的も恋愛アドベンチャーゲームらしく明瞭。
クラス内のイケメン男子数名と学校生活を通して交流を重ね、愛を育む!
たったそれだけだ。実に分かりやすい。

そんな主人公が出会うイケメン男子の内の5人を紹介しよう。

◆二階堂政宗(にかいどう まさむね)

主人公が通学路の曲がり角で衝突した男子。
財閥の御曹司で、学校にはリムジンで通っているらしいが……?

◆青木 真(あおき まこと)

二階堂によく絡んでいる、声が大きくて動物大好きな男子。
実は家庭にちょっとした事情がある。

◆斉藤 ルイ(さいとう るい)

雑誌のモデルも務めたりする帰国子女。
ゲームセンターによく通っており、リズムアクションのヘビーユーザーだったりする。

◆源 英司(みなもと えいじ)

ひたすらに明るい頭が残念な男子。四国を外国だと思っている。
また、英語が壊滅的に苦手なようで、単語がローマ字になってしまう。

◆小野 圭一(おの けいいち)

主人公のクラス「2年B組」の担任教師。
彼が担任になったクラスは当たりと言われているとか。独身。

以上の男子の中から一人と交流を重ね、愛を育めればゲームクリアになる。

なお、このほかにも主人公の友人となる「村中翔子(むらなか しょうこ)」が登場。
他にも様々なキャラクターがイベントを通して登場し、ストーリーに華を添える。

ただし、彼らは■(四角形)だった。

……と、まあ、物申したくなること山のごとしと思われる。

「なにがイケメン男子だ!ただの色のついた■じゃねえか!」
「人間ですらないやんけ!」
「なんだこれは!」
「どこにイケメン要素があるんだよ!」
「お前の目は節穴か!」
「ってか、翔子ちゃん可愛いな!」
「これと似たゲーム、前に見た覚えがあるぞ!?」

見ての通りだが、本作はイケメン男子全員が■で描かれ、登場する仕組みになっている。
なぜ、このようなことになったのか。”呪い”である。
それも”たぬきの呪い”である。

主人公はボヤいた。
「ゲームみたいに分かりやすくなればいいのに」と。
その思いが謎のたぬきを召喚させ、この怪奇現象を発現させた!
イケメンが低解像度で表示されるようになってしまったのである!
なんじゃいそりゃあ!?
しかも、いずれかとの交流を深めないと3ヶ月後、”なにか”起きるらしい!
どういうこっちゃい!?

というか、たぬきも低解像度なんだが!
まさか、お前もイケメンなのか!?
バーチャルの美少女忍者たぬきなら存じ上げてるのだが!

……と、不意にMoguLive要素が混ざってしまったが、それはさておくとしよう。
なに、問題はない。
当もぐらゲームスの編集長はMoguLive副編集長兼『週刊MoguLive!』統括でもあるからだ。

とにもかくにも、話を戻すとして。
突っ込みの中には「前に見た覚えがある」と、デジャヴを覚えた方がいるかもしれない。御推察の通り、本作には前作が存在し、それが当もぐらゲームスでもレビューされている。

前作の名は平仮名読みの『どとこい』。悪魔に呪いをかけられ、美少女が低解像度で見えるようになってしまった男子高校生の奮闘を描いた恋愛アドベンチャーゲームである。本作はその続編にして、女性向けバージョンなのだ。

よって、その特徴も共通している。
交流を深めて好感度が上がると同時に相手の解像度も増し、徐々にイケメン男子としての姿が露わになっていくというものだ。いわゆるパラメータではなく、キャラクターの姿で好感度の現状が見て取れる、驚異的な分かりやすさを売りとするシステムを実装しているのだ。まるでゲームみたいである。ゲームだっつーの!

さらにどのキャラクターも容姿が分からないからこそ、最終的にどんな姿になるのか気になってプレイし続けてしまう熱中度の高さがある。これもまた前作から共通する特徴にして、本作随一の魅力だ。

そのため、メインターゲットの女性に留まらず、男性も先への興味から没頭してしまうほど楽しく遊べる恋愛アドベンチャーゲームになっている。真の姿をお目にかかれた時の感慨もひとしお。加えて、関係性が深まったことによる相応のストーリーも展開され、結末へと向かっていくので、高い達成感を得られる。

何より、ここでは一切お見せできないが、どのキャラクターもしっかりイケメンであるのも見事だ。全体的にキャラクターデザインへの力の入れようが凄く、女性ならときめいてしまうこと必至の容姿になっている。

男性視点から見て、女性キャラクターのデザインも良い感じだ。しかも、”いずれこのようなキャラクターが現れます”という期待を抱かせる存在(指標)として位置付けられているのが面白い。

また、作中には動物も沢山登場。こちらはさらに力が注がれていて、メインキャラクターを遥かに上回るAAA級の超高解像度で描写されている。まるで実写のような容姿と愛くるしさには呆気に取られてしまうだろう。

解像度を活用した仕掛けだけでなく、ストーリーも愉快な台詞回し、女性向け恋愛アドベンチャーの定番を押さえた内容にまとまっており、本作もうひとつの魅力となっている。また、1人のキャラクターを攻略するのに要する時間も20~30分と短め。かなり思い切った試みだが、おかげで全員の攻略を目指すやり込みに気軽に挑戦できる。しかも、弊害たる駆け足気味な展開の多さはあっても要点は外さず、結末も含めて腑に落ちる構成。独自のセンスが光る仕上がりだ。

それでいて、意外にボリュームも大きい。実はイケメンは先の5人に留まらない。さらに4人、攻略対象のキャラクターが存在するのだ。そのため、コンプリートを目指すとなれば、総プレイ時間は9倍に。密かに前作からパワーアップしている所でもあって、物足りなさを感じていたプレイヤーの欲求に応える進化となっている。そんな続編としてやるべきことをやり通す隙の無さも大きな見所。

このような魅力と特徴から、本作は単に女性をターゲットにしただけで終わらない、非常に意欲的な恋愛アドベンチャーゲームに完成されている。
さらに男性プレイヤーが本ジャンルの片鱗を知るのにも打ってつけ!これをプレイすれば、ユニークな展開と同時に女性向けアドベンチャーの面白さや醍醐味が”僅か”に分かる!まさに入門編と言っても過言ではない一本になっているのだ。

ゆえに、男性でこの手のゲームに何かしら興味を抱いているなら、「迷わずこれに行けよ、行けば分かるさ」の精神でぜひ、チャレンジいただきたいところである。
もちろん、メインターゲットたる女性へも優れた訴求力を持つ仕上がり。先の通り、登場する男子たちは紛うことなきイケメン。性格面でも好感が持てる面々ばかりなので、誰を推しにするかで迷ってしまうだろう。

筆者(♂)もちょっと迷っちゃいました。

解像度が上がるって素晴らしい!

そのほか、システム面ではルートの分かりやすさも特筆に値する。

例によって、各キャラクターのルートを辿る際には選択肢を決めるのだが、これがキャラクターの色で分けられて、どれを選べば、誰に影響するかが一目で分かるようになっている。そのため、周回プレイ時の好感度調整、あらかじめ計画していたルートへの移行もスムーズにこなせ、煩わしさを感じることもなく進めていけるのだ。

裏を返すと、難易度的にはかなり低いのだが、■のキャラクターがどんな姿に変わるのかという、プレイヤーそれぞれの欲求を迅速に応えてくれる良心的な設定。何より、攻略対象のキャラクターが9人に及ぶ点で、この低難易度はありがたい。これで高難易度だったら、コンプリートへの興味を失わせるバランスになっていただろう。

それに、やり応えが皆無という訳ではない。特に好感度の調整には頭を悩ますこと間違いなしだ。特に紹介していない残り4人、1人は簡単に発見できるが、残り3人は少し込み入った手順を踏む形になるので、成功時には結構な達成感を得られるだろう。

このほか、キャラクター周りのみならず背景グラフィックも総じて気合の入った仕上がり。イベント専用の一枚絵(スチル)も豊富で、クリア後には自由に閲覧できるモードも解禁される。キャラクターそれぞれのグラフィックも自由に眺められるので、嫌でもコンプリート目指したくなってしまうはずだ。

ストーリーにおける際どい小ネタの数々も必見。一部、マニアックなものもあり、作者の趣味と嗜好が垣間見えるかもしれない。

実の所、筆者は前作の存在を知らずに本作を遊び、もぐらゲームスにレビューが載っていると知ったのはクリア後だった。結果的にそちらの内容と被る所が複数あったかもしれないが、ご了承いただきたい。

結論として言えることはただ一つ。本作は性別問わずおすすめできる、革新的にして衝撃的、そして唯一無二のワクワク感が詰まった恋愛アドベンチャーゲームであるということだ。どんなイケメンが出てくるのか気になる、システムだけでも楽しそうなどと興味を抱いたのなら、今すぐダウンロード、もしくはブラウザ経由で遊んでみよう。

そして、これを機に女性向け恋愛アドベンチャーの深淵に迫ってみるのも一興。ひとつのきっかけとするには最適な作りなので、ぜひお試しのほどを。

だが、深淵をのぞく時、深淵もまたこちらを覗いていることに気を付けよう。
どんな締めだよと言われても、筆者も分からん!
ただ、なんとなく言ってみたくなっただけだ!許してチョンマゲ!

[基本情報]
タイトル:『ドトコイ』
制作者: クロキろこ
クリア時間: 20~30分(※各イケメン別)
対応OS: Windows、Mac、iOS、Android
価格: 無料

ダウンロードはこちらから
※ふりーむ!
https://www.freem.ne.jp/win/game/21098

※ノベルゲームコレクション(ブラウザ版あり)
https://novelgame.jp/games/show/2426

※App Store
https://apps.apple.com/us/app/%E3%83%89%E3%83%88%E3%82%B3%E3%82%A4/id1480157856

※Google Play Store
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.imahiro.dotokoi&hl=ja


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