本コーナーでは筆者や編集部がピックアップした、ここ1週間のフリーゲームやインディーゲームの話題を毎週土曜日にお届けします。今週の話題は7件です。
レトロ風2D横スクロールシューティングゲーム『GRASLAY』公開
Ontake44氏は3月9日、レトロ風2D横スクロールシューティングゲーム『GRASLAY』をフリーゲームとして公開した。
ショットとサブウェポンの組み合わせによる3タイプの攻撃方法を切り替えながらステージをクリアしていく作品。パワーアップもボムもないシンプルなシステムで、自機が撃破された際はその場で復活、難易度を3種類から選択可能など、幅広いプレイヤーが遊びやすい調整となっている。
ステージごとに施されたギミックなども見どころ。公称プレイ時間は15~20分。
「千里の棋譜 劇伴音楽集」配信開始
アドベンチャーゲーム『千里の棋譜 ~現代将棋ミステリー~』のサウンドトラック「千里の棋譜 劇伴音楽集」の配信が開始された。ダウンロード配信がAmazonおよびmora、サブスクリプションサービスサービスでの配信がAmazon Music Unlimited、Spotify、Apple Music、LINE MUSICで行われている。
『千里の棋譜 ~現代将棋ミステリー~』は、将棋をテーマにしたミステリー作品。名人の失踪や将棋界で隠され続けていたとある秘密を軸に、「将棋界最強は人間かAIか」といったトピックも絡めつつ物語が展開していく(紹介記事1、紹介記事2)。BGMは『逆転裁判』シリーズの一部や『グランディア』の作曲などで知られる岩垂徳行氏が全曲を担当している。
ビジュアルノベルゲーム『ハルカの国』クオリティアップのためのクラウドファンディング開始
Studio・Hommageは3月6日、制作中のビジュアルノベルゲーム『ハルカの国』のクオリティアップのためのクラウドファンディングを開始した。期間は4月30日まで。
『ハルカの国』は、天狗や、「化け」と呼ばれる獣の様子を残しながら人の姿をした者が存在する架空の日本を舞台とした「国シリーズ」の第4作。のちに賢狼と呼ばれる狼の化けであるハルカと、狐の化けであるユキカゼを主人公に明治から平成までの物語を描いていく作品で、「100年のビジュアルノベル」と謳われている。全六部作予定のうち、「明治越冬編」「明治決別編」「大正星霜編」の前三部作までが完成している。
本作は2019年に第1回目のクラウドファンディングを行っており、こちらと今後の収入により完成までの制作費は確保できる予定であるという。そのため今回のクラウドファンディングは作品の完成のための資金を募るのではなく、完成品のクオリティアップを目的としたものとなる。便宜上目標金額が定められているが、達成の成否に関わらず『ハルカの国』は完成するとのこと。なお、目標金額の40万円に対し執筆時現在で既に140万円以上が集まっている。
また、支援者向けの特典として各編完成毎の早期アクセス権も用意されており、今回のクラウドファンディングは前回のクラウドファンディングの未参加者からの早期アクセスに申し込みたいという要望に応えるためのものでもあるという。
ミステリーアドベンチャーゲーム『シロナガス島への帰還』Steam配信1周年記念セール実施
TABINOMICHI SOFTは3月11日、ミステリーアドベンチャーゲーム『シロナガス島への帰還』のSteam版配信1周年を記念し、Steamにて50% OFFセールを開始した。通常500円のところ250円で購入可能。
『シロナガス島への帰還』は、謎と危険に満ちた絶海の孤島「シロナガス島」を舞台に、探偵「池田戦」と助手の天才少女「出雲崎ねね子」が奇怪な殺人事件の謎に挑むという作品(紹介記事)。シナリオはミステリーのほかにもオカルトやSF、ヒューマンドラマなど多彩な側面があり、それぞれの思惑や過去を抱える登場人物達も魅力となっている。緻密に描き込まれた背景グラフィックやアニメーションによる演出なども見どころ。
「コミックマーケット99」開催延期
コミックマーケット準備会は3月8日、5月2日~4日に東京ビッグサイトで開催を予定していた同人誌即売会「コミックマーケット99」の開催を延期することを発表した。
「コミックマーケット99」は当初2020年冬の開催が予定されていたが、新型コロナウィルス感染症の流行状況などを考慮し2021年のゴールデンウィーク時期へと延期されていた。しかし緊急事態宣言に伴うイベント収容人数の規制によりゴールデンウィーク時期にコミックマーケットの開催が困難になる可能性があり、直前に開催を中止や延期した場合の影響などを考慮し、現時点での開催延期を判断せざるを得ないという結論となったとのこと。
延期後の「コミックマーケット99」は2021年冬の開催を目指しているが、東京ビッグサイトの会場利用がどのような形になるのか現時点で不明であり、新型コロナウイルス感染症に関する今後の状況等を考慮する必要もあるとのこと。状況が明らかになったのち改めて告知が行われる予定。
『アンリアルライフ』第24回文化庁メディア芸術祭新人賞受賞
文化庁が主催する「第24回文化庁メディア芸術祭」の受賞作品が3月12日に発表され、hako 生活氏のアドベンチャーゲーム『アンリアルライフ』がエンターテインメント部門の新人賞を受賞した。
『アンリアルライフ』は、触ったモノの記憶を読み取る⼒がある少女を主人公に、失われた記憶をたどるアドベンチャーゲーム(紹介記事)。贈賞理由として、作者一人で数年を費やして完成させたからこそ実現できる高い完成度や、緻密な設計とそれゆえに描かれるドラマティックな物語への感動が高い評価を得たことなどが挙げられている。
ノベルゲームエンジン「Light.vn」バージョン12.0.0公開
ノベルゲームエンジン「Light.vn(ライト・ヴィエン)」のバージョン12.0.0が公開された。
ビジュアルノベル系作品の制作に適したスクリプト型のゲームエンジン。専用エディターが用意されており、エディター上でのリアルタイムプレビュー機能が大きな特徴となっている(紹介記事)。バージョン12.0.0では3Dモデルの表示機能の追加などが施された。
【お知らせ】 ノベル製作エンジンLight vn (ライト・ヴィエン)12.0.0アップデートを公開します! 3Dモデルの表示、変数演出機能の追加、マスクの拡張など、様々な強化機能が加わりましたーhttps://t.co/wgr909l3ke #lightvn pic.twitter.com/DHX3wZMh1k
— Light.vn 公式 (@lightvn_online) March 10, 2021