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Channel: フリーゲーム –もぐらゲームス
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今後のアップデートと完成が期待される、注目の制作途中フリーゲーム3選(2022年1月号)

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日々、個性豊かな新作が誕生し続けているフリーゲーム。その中には完成品に限らず、現在制作途上のものもあり、公開後も都度実施されるアップデートで完成に向け、着々と進歩し続けている。

本記事では、そんな制作途上のフリーゲームより注目の3本を紹介。

2022年最初となる今回は短編と長編のRPG2本、ホラー探索アドベンチャー1本の計3タイトルをピックアップした。いずれも今後のアップデート、完成版の登場が期待されるタイトルだ。機会があればぜひ、実際にプレイしてその魅力を確かめてみて欲しい。

目次

  1. 輪廻蝕
  2. ラジアータの愛染罪
  3. ライラといびつな信仰寓話

輪廻蝕

巫女「ソラミホ」に扮し、地上に厄災をもたらさんとする「輪廻喰らい」の討伐を目指す短編RPG……として暫定的に完成され、フリーゲームとして公開中の作品。現時点のバージョンで作品単体として完結しているのだが、長編化が検討されており、プレイヤーからの意見を募集している。

本編は拠点に当たる「アナルタラナルタ」のマップを介し、4ヶ所の「忘れられた場所」と称されたエリアを探索する形で展開。最終的にどこかに潜む元凶「輪廻喰らい」の討伐を目指す。RPGの方向性としては自由な探索と進行に焦点を当てた作りで、主に4ヶ所の「忘れられた場所」が序盤より、どこからでも探索可能な点に現れている。ストーリーも必要最小限に留めており、随所に意味深な描写を盛り込むなど、考察意欲を刺激する要素が満載。システム面でも、戦闘は敏捷性の高いキャラクターから行動するターン制のコマンド選択形式だが、武器と魔法の熟練度、スキルの閃きといったものを実装。極めるたびに戦術の幅が広がる設計になっている。さらに倒した魔物を獲物にアイテムを錬成したり、道中で出会うキャラクターを誘ったり、果ては殺害できる要素まで網羅。遊び方次第でプレイヤーそれぞれ異なる展開が紡がれる仕掛けも凝らされている。

短編のため、ストーリーをクリアするだけなら一瞬だが、随所に興味深い要素があって、やり込みたく魅力が詰まった仕上がり。グラフィックも全編オリジナルのドット絵で描写されているに加え、生理的嫌悪感を抱かせる禍々しいデザインが図られた敵キャラクターたちが強烈な印象を残す。現時点の内容でも十分、個性の強さを感じるが、長編化すればより骨太なRPGになり得る可能性を感じさせられる内容だ。前述の通り、長編化諸々については意見を募集中にあるので、少しでも興味を抱いた方は本編をプレイし、どのような強化が望ましいかを制作宛に伝えてみよう。

[基本情報]
タイトル:『輪廻蝕』
作者:ミルチァンゲームス
クリア時間:30分~2時間
対応プラットフォーム:Windows
価格:無料

ダウンロードはこちら
https://www.freem.ne.jp/win/game/27085

ラジアータの愛染罪

数年前から未解決の犯罪者失踪事件の元凶と思しき者によって、謎の世界へと送り込まれた双子の姉弟「アザミ」と「アセビ」が、危険を掻い潜りながら脱出を目指すストーリーを描いた探索型ホラーアドベンチャーゲーム。執筆時点で「CHAPTER3」(3章)まで公開中で、続く4章以降が今後、アップデートと同時に追加で実装されていく予定となっている。

前述の「CHAPTER」が物語る通り、本編は章単位で用意されたエピソードを順に進めていく形で進行。ストーリーに絡んだイベントを進めつつ、行く手を阻む仕掛けを解いたり、主人公2人に襲い掛かる脅威から逃れたりしていくのが基本となる。探索アドベンチャーゲームとしてはストーリー重視……と「CHAPTER1」で見せかけて、「CHAPTER2」からは急激に手強くなる意表を突いた作り。また、詳しくは伏せるが、探索に同行する仲間がいて、彼らの持つ能力を駆使して突破する特徴的な展開も用意されている。
ただ、ストーリー自体も結構凝った内容。特に主人公の「アザミ」と「アセビ」の双子は前述のあらすじから、一緒に脱出を目指す展開を想像するが、その実は予想に反したものになっている。「CHAPTER2」から「CHAPTER3」の始まりはその極みで、一体、このストーリーはどんな収束を迎えるのかと、大きな関心を抱いてしまうこと必至だ。

ボリュームもかなりのもので、人によっては5~7時間は要するほどの密度。各種謎解きも凝った造りに加え、ホラーアドベンチャーらしく、所々にプレイヤーをドキッとさせたり、ゾッとさせる演出が仕込まれているのも見逃せない。
かなりの長編作品になりそうな期待と、実は結構沢山いる登場キャラクターたちが双子の主人公とどんな絡みを見せるのかという興味が尽きない内容。謎解き好きの人のほか、設定諸々に興味を抱いた人ならぜひ、プレイいただきたい1本だ。

[基本情報]
タイトル:『ラジアータの愛染罪』
作者:紅芋けんぴ
クリア時間:5~7時間(CHAPTER3まで)
対応プラットフォーム:Windows、ブラウザ
価格:無料
備考:暴力・出血表現あり

ダウンロードはこちら
https://www.freem.ne.jp/win/game/26247

プレイはこちら(ゲームアツマール)
https://game.nicovideo.jp/atsumaru/games/gm21481

ライラといびつな信仰寓話

片田舎の漁村で妹と共に平和に暮らしていた少女「ライラ・ティーザー」の復讐劇を描いた長編RPG。執筆時点で全6章の内の0~3章がプレイ可能で、続く4章以降は今後のアップデートで追加されていく予定となっている。

エピソード形式を採用したRPGで、プレイヤーは主人公ライラに扮し、舞台となる世界各地で起きるイベントの攻略、マップ探索などをこなしながらストーリーを進めていく。RPGとしては正統派なゲームデザインで、局地と全体に分けられたマップ、敏捷性の高い順から行動するターン制の戦闘システムなど、取っつきやすさ重視の作りになっている。ただ、戦闘の発生はランダムとシンボルの混同形式、仲間との友好度とそれに応じた専用イベントといった特徴的なシステムも幾つか。

特に戦闘の発生形式はランダムは平均的、シンボルだと強敵が相手になるため難易度が上がるといったバランス調整の差異を付けているのがユニークだ。
また、エピソード形式を採用しているなりにストーリー性も濃い……というより、(いい意味で)勢いがありすぎる。中でも主人公ライラは境遇が境遇だけに激情的で、節々のイベントでその言動にヒヤヒヤさせられる。それに沿うかのように敵も極悪非道な面子揃いで、思わず邪な感情がが芽生えかねないほど。国家同士の争いに人間同士の小競り合いも描かれるなど、内容そのものも意外にスケール大きめ。世界観もファンタジーとSFが混ざった文字通り”歪(いびつ)”なもので、強烈な印象を残すこと請け合いだ。

ボリュームも前半のみの現時点の内容だけでも10時間を超過する物量で、やり応え十分。とにかくストーリーの怒涛ぶりと、主人公ライラの苛烈さと復讐心が醸し出す”感情的な勢い”が滲み出た作品。導入部分からプレイヤーをくぎ付けにさせるなど、”圧”もかなりのものなので、少しでも興味を抱いたのならプレイいただきたい。

[基本情報]
タイトル:『ライラといびつな信仰寓話』
作者:脂肪ノ文庫
クリア時間:10~20時間
対応プラットフォーム:Windows
価格:無料

ダウンロードはこちら
https://www.freem.ne.jp/win/game/27082


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