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Channel: フリーゲーム –もぐらゲームス
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今後のアップデートと完成が期待される、注目の制作途中フリーゲーム3選(2022年3月号)

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日々、個性豊かな新作が誕生し続けているフリーゲーム。その中には完成品に限らず、現在制作途上のものもあり、公開後も都度実施されるアップデートで完成に向け、着々と進歩し続けている。

本記事では、そんな制作途上のフリーゲームより注目の3本を紹介。

今回は3タイトル全てがRPG。それも戦闘システム、育成・カスタマイズ要素周りにユニークな工夫を凝らした作品を中心にピックアップした。いずれも今後の完成版登場、アップデートによる進化が期待されるタイトルである。機会があれば実際にプレイして、その魅力と面白さ、そして珍妙さ(?)を確かめてみていただきたい。

目次

  1. L/Right Reflection
  2. Abyss ~昏冥の刻~
  3. 囲碁RPG

L/Right Reflection

ある事件を機に攻撃魔術を使えなくなってしまった魔導士の少女が、病に倒れた母親を救うために必要な魔女の力を求め、その者が住まう「ラクシュの森」を探索するストーリーを描くアクションRPG。

本稿執筆時点で配信中の体験版は、最初の魔女との戦闘のみ遊べる内容。マップ探索などの要素は未実装で、ゲームの全容は不明となっている。

ただ、唯一体験可能な戦闘システムは非常に独特。敵の攻撃を反射させながら戦う、カウンター型となっている。具体的には「コマンド選択」と「敵のターン」を交互に繰り返す形で展開。この時点では一般的なRPGと大差ないが、最大の特徴は攻撃行動が取れないこと。「戦う」のコマンドを実行すれば、敵の魔女の攻撃が始まるのである。
同時に画面中央に十字型の魔法陣が表示され、左側に位置する魔女から攻撃を意味する「スキルカーソル」が移動してくる。このカーソルが中央のマーカーに重なった時、Xキーを押すと反射魔法が発動。成功すれば相手にダメージを与えられるのだ(失敗すれば自分がダメージ)。これをこなしながら魔女を攻撃し、体力をゼロにできれば勝利。その仕組みが物語る通り、リズムゲーム風の作りになっているのである。

このため、戦闘ではカーソルの動きを見切る力と集中力が試されてくる。「スキルカーソル」にも様々なパターンがあり、タイミングの取り方も異なるなどと油断ならない。ただ、苦手なパターンには「防御」の行動を取って完全に防ぐなど、反射以外の対処法も用意。カーソルの速度を落としたり、反撃時の効果を高める魔術も使えたりと戦術の幅も広く、やり方次第では大胆かつ強力なカウンターも決められる設計だ。

戦闘システム以外が全く不明ながら、その独自性も相まって個性的なRPGになるのが予感させられる出来。難易度も高く、プレイ時間の短さとは裏腹の充実感が得られるので、興味のある方はぜひお試しを。

[基本情報]
タイトル:『L/Right Reflection』
作者:Micomprocedure
クリア時間:10分
対応プラットフォーム:Windows
価格:無料

※ダウンロードはこちら
https://www.freem.ne.jp/win/game/27229

Abyss ~昏冥の刻~

生命に害を与える存在「アビス」を狩る者たちにして英雄「アビススレイヤー」。そんな彼らに憧れる新米スレイヤーの少女「リネット」と、記憶喪失の少年「ゼロ」の物語を描く長編RPG。
複数のChapterから成るエピソード形式で展開する内容で、本稿執筆時点ではChapter 1のみがプレイ可能。だが、それでも全て終えるのに4~5時間はかかるという結構なボリュームである。

システム面も特に育成・カスタマイズ関連の要素が充実。「念石」と呼ばれるスキル習得、能力値向上を図る装備により、プレイヤー独自のステータス、スキルを持つキャラクターが創造できる。

また、特定のスキルには「熟練度」の概念があり、使用回数に応じて威力が上昇。最初はあまり強くなかった技が思わぬ威力を発揮するなど、やり込んだなりの成果が目に見える形で返ってくる調整が図られている。そのため、戦闘を積極的に繰り返したくなるなど中毒性も高い。さらにスキルに限らず、装備もグレードアップを図ることが可能。「強化石」なるアイテムが必要となるが、これもまた戦闘などを通して入手する。それがどんなプレイを促すのかは語るまでもないだろう。

他に戦闘は3段階の難易度に変更でき、高くすれば相手が強くなる一方でレアアイテムの入手機会が増すという要素も。さらに基本がゲージの溜まったキャラクターより行動するタイムプログレス形式でテンポも良好。オプションで好みの速度に設定できるのも嬉しいところだ。

探索面でも目的地を常に教えてくれるなど、プレイ中のストレスを軽減させる配慮が満載。ストーリーも様々な謎と策謀が渦巻く内容で、どんどん先へと進めたくなる訴求力に秀でている。
主に育成の面白さを求める人ならば高確率で琴線に触れる仕上がり。最序盤しか遊べない制限とは裏腹にやり込み甲斐も抜群なので、その手の面白さを求める人も要チェックだ。

[基本情報]
タイトル:『Abyss ~昏冥の刻~』
作者:トウモロコシ汁&mao
クリア時間:4~5時間(※Chapter 1まで)
対応プラットフォーム:Windows、ブラウザ
価格:無料

※ダウンロードはこちら
https://freegame-mugen.jp/roleplaying/game_10031.html

※プレイはこちら
https://game.nicovideo.jp/atsumaru/games/gm24300

囲碁RPG

もう名が体を表している通りだが、囲碁のRPGである。

すなわち「敵とは囲碁で戦うのか!」と思うかもしれないが、戦闘システムはRPGの王道にして正統派のターン制コマンド選択型である。

囲碁はマップ探索側の要素として当てられている。舞台となるマップには「いごまる」と呼ばれるキャラクターがあちこちに存在し、その近くに「詰碁」、囲碁の部分的な死活を考える問題(盤面)が設けられている。これを解きながら進路を確保し、本編ストーリーを進めていくのである。言うなれば、パズル系RPGといった趣の作りなのだ。

詰碁を解く時は主人公の「かや」を動かし、碁石を置きたい場所で決定ボタンを押すだけと単純。回答失敗時のペナルティもなく、近くの「いごまる」に話しかければ最初からやり直せるという良心的な設計だ。また、問題は囲碁初級者(10~15級)を対象にしたものが中心で難易度は易しめ。ただ、体験版は序盤のみ遊べる設計のため、後半以降は難易度の高い問題が出てくると思われる。

また、順路はひとつだけではないため、全ての詰碁を攻略せずとも進めていける。ただ、攻略した詰碁は別途記録されるため、完全クリアを目指すならばマップをくまなく探索する必要がある。そんなやり込み要素な一面があるのも、ちょっとした見所だ。

こんな詰碁と共に敵との戦闘も普通に起きるほか、ストーリーもちゃんと存在する。だが、その内容は「秘密結社INOUE」の野望に術師見習いの少女が挑むというものでツッコミどころ満載。しかも、敵が「NHK杯」の映像を再生して眠りを誘ってくる(※喰らうと本当に睡眠状態になる)始末である。嫌でも注目してしまうはず。

詰碁攻略のメリットが進路の確保と宝箱の解禁だけで少し弱いほか、囲碁初心者へのサポートが足りないのが気がかりだが、それは今後の作り込みに期待ということで。
この珍妙な題材に心惹かれた人はすぐに遊んでみよう!詰碁で世界を救え!?

[基本情報]
タイトル:『囲碁RPG』
作者:水先
クリア時間:1時間
対応プラットフォーム:ブラウザ
価格:無料

※プレイはこちら
https://game.nicovideo.jp/atsumaru/games/gm23799


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