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フリーシナリオRPG『Time Flow』。あなたが選び取る物語と、名作から受け継がれた冒険の楽しさ

フリーゲームの特徴のひとつとして、コンシューマーゲームのファンが2次創作のゲームや精神的続編を作ることがあります。シリーズ続編がなかなか出ないことをきっかけに、自分達で作り上げてしまおうという動きは、国内外問わず大きく広がっています。日本だと有名RPG「サガシリーズ」はその傾向が特に強く、多くのフリゲ作者が大なり小なりその影響を公言しています。

さて、今回ご紹介するのはフリーゲームRPG『Time Flow』です。制作者はAT氏で、今年9月に発表されました。本作は骨太の大作RPGであると同時に、サガシリーズのオマージュを強く打ち出しています。決められた物語に縛られず自由に冒険できる「フリーシナリオ」や、戦闘中に突然技を覚える「閃き」など、サガシリーズの特徴的なシステムを継承しています。もちろんただリスペクト先を真似たものではなく、精霊の謎を追ってゆく物語や、フリーシナリオ初心者向けへの配慮、シナリオ進行速度を自由に選べる難易度設定など、このゲーム独自の魅力も備えています。

自らの選択で物語を綴ってゆく「フリーシナリオ」の楽しさ

そもそも、「フリーシナリオって何?」と思う方もいるでしょう。フリーシナリオとは、RPGにおいてプレイヤーの行動次第で物語の展開や順序が大きく変わってゆくものを指します。例えば複数用意された主人公のうち誰を選んだか、誰を仲間にしたのか、どこヘ行ってどんなイベントを進めたのか、イベントの最中どんな選択肢をしたかによって物語は変化します。決められた順序のない自由な冒険に、多くのRPGファンが心を鷲掴みにされました。

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『Time Flow』では主人公を4人のキャラクターの中から選ぶ。キャラクターによって能力の成長率やパートナーが変わる

『Time Flow』の舞台は火・水・風・土の精霊を信仰している世界「エスティカの大地」。「精霊祭」が行われる精霊の村に集まった主人公達は、謎の爆発事故に巻き込まれてしまいます。村が消滅した理由を探るため冒険へと旅立ちますが、出発地点以降は次の目的地が指示されません。各地には様々なシナリオが用意されていますが、それを進めても進めなくてもかまいません。手近な街の依頼から進めてもいいし、大陸をどんどん渡って果てを目指してもいいのです。目的地だけでなく、どんなキャラクターでパーティを組むかもプレイヤー次第。迷いながら自分で選ぶ楽しさがフリーシナリオの醍醐味なのです。

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仲間や町の住民達のエピソード、進むにつれ悪事が明らかになる黒幕、精霊に秘められた謎。多彩なシナリオを自分の手で選び取れる

本作ではダンジョンにいる敵との戦闘を繰り返し続けると、より強い敵が出現するようになります。それと同時にシナリオの進行度が1つ分増え、各地に出現するシナリオが増えていきます。こちらは『ロマンシング・サガ』シリーズで使われる方式に近いですが、このゲームでは具体的な数字で進行状況が表されているので、より計画的に進めることが可能です。いくつかの急ぎの依頼はやがて消滅することがありますが、シナリオ進行度で4つ分以上の余裕があるので、ペースを考えながら進めると良いでしょう。

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戦闘はシンボルエンカウント式。厳しい場面で敵を避けたり、戦闘中逃げたりも出来る

ピコーン!「閃き」「連携」「陣形」「ドライブ」が戦闘を熱くする!

『Time Flow』の戦闘も、サガシリーズの良い部分を受け継いでいます。ターン制の戦闘を採用し、ステータスの素早さの早い順から行動していきます。キャラクターは剣や槍など武器種別ごとの技や得意な術を使って戦いますが、使い続ける内に派生した新たな技をランダムで「閃く」事があります。強い敵と戦えば戦うほどより強力な技を覚える可能性が上がるので、進んで強敵に挑むメリットがあります。ちなみに本作のボスは総じて強めです。キャラの成長を待たずして挑んだプレイヤーは、簡単に返り討ちにされるかもしれません。

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ピンチの時ほど閃く確率が上がる。敵に追い詰められたときに閃いた技で勝った時には、最高の気持ちよさがある

「閃き」だけでなく、敵の攻撃を回避する「見切り」を習得することもあります。見切りは相手の技ごとに習得するので、上手く使えば強敵でも有利に立ち回ることが出来るでしょう。

また、技や術を連続で使うことで「連携」が発生することがあります。攻撃がどんどん繋がって威力が増し、敵に大ダメージを与えることが可能です。キャラクターたちがどんどん連携していく様は、見ていて爽快です。

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強敵を打ち破るには連携が不可欠。最大5人まで連携可能

戦闘を繰り返す内に習得するのは技や術だけではありません。習得した「陣形」次第では、パーティの能力を強化したり、敵から狙われ易い仲間を変えることも出来ます。武器や術を使い込むと覚える「ドライブ」は敵の攻撃を受けるとゲージが溜まり、強力な攻撃技や補助技を使うことが出来ます。ここぞという時の切り札にオススメです。

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戦闘中のパーティの隊列を設定する「陣形」による恩恵は大きい。ただし戦闘不能者が出ると効果がなくなってしまう

戦闘が終了すると、キャラクターはステータスごとに成長してゆきます。どのステータスが育つかはランダムですが、こちらも強敵に挑むほどより大きく成長してゆくのが特徴です。また、HPは戦闘ごとに全回復します。

遊びやすい配慮とプレイヤーに合わせた進行速度

フリーシナリオを始めとした、『Time Flow』に採用されたシステムは一見初心者には取っ付きにくいように感じるかもしれません。しかしゲームのレクチャーをしてくれる「初心者の館」が出発地点からすぐ近くの町にあるので、分からないことがあればじっくり学ぶことが出来ます。また、一度始まったシナリオは一覧としてリストアップされ、手に入れた技能・アイテム・装備・遭遇した敵は図鑑に記載されてゆきます。メニューを開けばいつでも繰り返し確認できるので、冒険を快適にサポートしてくれます。

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敵はステータスまで表記される。リストを埋める楽しみもある

遊びやすさに関わるもう一つの大きな特徴は、バージョンアップ後に追加されたシナリオ進行速度の変更です。ゲーム開始時に「Slow」「Normal」「Fast」「TimeFlow」の中から時が流れる速度を選択することで、ゲームのテンポや難易度が大幅に変わります。「Slow」は基本的にシナリオが進むための戦闘回数に余裕があり、出来ることからしっかりやってゆけば慣れない人でも先に進むことが出来ます。それより早い「Normal」や「Fast」になると敵が強くなる速度が上がり、ひとつひとつの戦闘に手応えが出てきます。その分「閃き」や成長のペースもぐっと上がるので、短い時間で濃厚な体験が可能です。ゲームでは「Fast」は2週目以降を推奨していますが、フリーシナリオを得意とするプレイヤーにもオススメできます。さらに「TimeFlow」にすると・・・ここから先はぜひ自分の手で挑戦してみてください。

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4段階の難易度。自分の実力に合わせて選択できる

さぁ、誰にも縛られない冒険を始めよう

他にも、マップに隠された場所やアイテムを発見する「マップスキル」や、手に入れた素材から強力な装備を作る「鍛冶」などの遊びも用意されています。上手く使いこなせば、冒険が更に楽しくなります。

かつて多くのファンが熱中したコンシューマのRPG。その流れはただのブームで終わらず、インディーズやフリーゲームの作者の強い熱意によってその魅力が受け継がれています。しかしそれだけではありません。『Time Flow』の場合、リリース後に多くのファンがゲームを良くする意見を出し合い、バージョンアップごとに大幅な改良がされてきました。かつてRPGに感銘を受けたファンひとりひとりの思いが、このゲームには詰まっています。

奇しくも本作がリリースされた同月に、サガシリーズの新作タイトルが正式発表されました。これを機に、多くの人が自由な冒険に挑んで頂きたいです。最初は世界に投げ出されたような戸惑いもあるかもしれませんが、その先に自分にしか描けない物語が待っています。

[基本情報]
タイトル『Time Flow』
制作者 AT(制作者様サイトはこちら
クリア時間 30時間ほど
対応OS Windows XP/Vista/7/8
価格 無料

ダウンロードはこちらから
http://www.freem.ne.jp/win/game/10030


フリーホラーゲーム『モノルーム』。自室に迫り来る恐怖から逃げられるか?

今回は、探索型ホラーアドベンチャー『モノルーム』を紹介する。このゲームは、自分の部屋から出ようとすると、何故か自分の部屋に戻ってきてしまう……という奇妙な現象から抜け出すのが目的となる作品だ。

本作の特徴は、探索する舞台が「自分の部屋」というたった1つのマップだけでありながら、部屋に何度も戻ってくるうちに、部屋の中身が少しずつ部屋が変容していくというギミック。これによって探索に飽きが来ず、そして不気味に変わりゆく部屋の恐怖感に、プレイヤーもじわじわと追い詰められていくところが魅力だ。

マルチエンディング制となっているが、1プレイ自体は30分でクリアできるため、本格的な恐怖演出を楽しめつつもお手軽に遊べる作品となっている。

次第に恐怖の空間と化す自室の中を探索する

本作の主人公「アユム」は、今年から社会人として働いている新入社員の青年だ。今日もいつも通り会社に出勤するために外に出ようとする。しかし、外に出たつもりが、何故か部屋の中に戻ってきてしまう。アユムは記憶がおぼろげになりながらも、何度も部屋の外に出ることを繰り返す。そのうち、次第に部屋の様子が少しずつ変わっていることに気付く。困惑するアユムの前に、謎の存在が現れ……。

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部屋を出ようとしても何故か戻ってきてしまい、その間の記憶を失っているアユム

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段々と様子が変わっていく部屋……

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そして、変貌していく部屋に現れる謎の存在とは……

本作の特徴は、謎の部屋に閉じ込められた状況から脱出するため、変化し続ける部屋を探索していくというシステムだ。本作の探索場所はたった1マップのみだが、探索を終えて部屋を出ようと扉を開けるたびに、細かい部分が変化していく。そのため、同じ部屋の中を何度も探索することにも飽きないようになっている。

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戻ってくるたび、部屋の内装が変化している

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段々と迫る闇の中、探索の中で見つけたモノにどう対処するか……

探索を一通り終え、入り口のドアから部屋を出てからまた戻ってくるまでには、不穏な効果音が流れるとともに、少し間がある。そこでは、まるで『バイオハザード』シリーズにて次の探索場所へ進むためのドアを開けるときのようなドキドキ感が味わえるものとなっている。「部屋を出て、戻ってきた時には何かが変わっているかもしれない……」そんな恐怖感が、上手く煽られるものとなっているのだ。

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部屋を出て、そして戻ってくる瞬間に、じわりと感じる恐怖

また、部屋の中では、アユム以外の人にも出会うことになる。この脱出できない部屋に迷い込み悲しみにくれる女の子「ルカ」と、謎の事態に巻き込まれながらもどこか飄々としている男の子の「トワ」だ。二人から話を聞きつつ、部屋の中から逃げる方法を模索していくことになる。

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ときには二人から話を聞きつつ、脱出の糸口を見つけよう

今回紹介した『モノルーム』は、1プレイ30分ほどでクリアすることが出来る。またマルチエンディング制を採用しているので、エンディングをコンプリートする楽しみもある。部屋の中が少しずつ変わっていく不気味さを味わうホラーアドベンチャーを、ぜひとも堪能してほしい。

[基本情報]
タイトル『モノルーム』
制作者 まにぬ(制作者様サイトはこちら
クリア時間 30分ほど
対応OS Windows XP/Vista/7/8
価格 無料

ダウンロードはこちらから
http://www.freem.ne.jp/win/game/10250

ゲームの半分はフリーゲームとして作り続けたい ―開発者SmokingWolf氏インタビュー(前編)

ゲーム開発ツールというと何を思い浮かべるだろうか。フリーゲームではRPGツクールやWOLF RPGエディター、吉里吉里などを使ったものが多い。最近ではUnityやUnreal Engineといった高機能でリッチな表現が可能なものも増えてきた。

最も根幹となるゲームシステムをはじめ、グラフィック、サウンドなど様々な要素が総合的に組み合わさっているゲームの制作を支えているゲーム開発ツールの役割は大きい。

その一つWOLF RPGエディターは個人開発者が提供しているものだ。2008年から提供を開始し、多くのフリーゲーム制作者が使用している。提供しているのはSmokingWolf氏。自身もゲーム開発者でもある。

ゲーム開発を進める中で、「自分が作りたいようにゲームを作るために制作ツールを自前で作った」というSmokingWolf氏。フリーゲームを自由な発想で作りながら、ゲームを有料で売っていく方法も模索している。どのような想いでゲームを開発しているのか、話を伺った。今回はその前編となる。

16年間作り続けて

――これまでのゲーム制作について簡単にご紹介いただけますでしょうか。

SmokingWolf
1998年に処女作『レジェンドオブレストール』を開発し、同年にサイトを設立して『レジェンドオブレストール』をサイトで公開して以後、16年以上に渡って『シルフェイド』シリーズや『WOLF RPGエディター』、『片道勇者』などを開発してきました。10年ほど前まではフリーゲームのみ開発していましたが、それ以後はフリーゲームとシェアウェア(有料)ゲームを交互に開発しております。

――16年間も開発されているのですね。『レジェンドオブレストール』まではゲーム制作はされていなかったのでしょうか?

SmokingWolf
初めて完成させたのが『レジェンドオブレストール』でした。それまではただ、RPGツクールで村を一個作ったり、壮大な構想を形にしようと素材だけ作って満足する日々が5年ほど続いていました。なので作ること自体は続けていたのですが、形にはならなかった、という感じです。

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SmokingWolf氏の処女作『レジェンドオブレストール』。シミュレーションRPGツクール95で制作されているが、その内容は破天荒なキャラたちによるハチャメチャな物語が展開されるアドベンチャーゲームとなっている

――おお、ツクールを5年ほど使い倒していたわけですね

SmokingWolf
はい、その過程でドット絵の作り方を練習したりもしていましたので、形にはならずともいい修行になっていたと思います。

――なるほど。そういった制作練習の過程で、『レジェンドオブレストール』を作り上げるための基礎力も備わった流れなのですね

SmokingWolf
はい、特にアルゴリズムの組み方に関してはツクールの機能の進歩にともなって徐々に習得できていったところが大きいです。新たなツクールが出るたびに少しずつ変数操作の機能が強化されていって、『レジェンドオブレストール』の頃にやっとまともな条件分岐が出来るようになって、そこから真に楽しい開発が始まったような気がしています。

別にたいそうなものを作らなくていいんだ

――そもそもの話になってしまいますが、WOLFさんはもともとゲーム会社で作ってたわけではないですよね?ゲームづくりのきっかけはどういうところだったのでしょうか

SmokingWolf
はい、ゲーム会社で作ってたわけではなくて、ずっと独学でゲームを作っています。スーパーファミコンの『RPGツクール SUPER DANTE』というゲームに触れてゲームを作る楽しさと可能性を知ったのが、ゲームづくりに最初に触れた瞬間だったと思います。

その後から『レジェンドオブレストール』までの経緯もちょっと説明しますと、その後5年くらいはRPGツクールDante98IIやRPGツクール3、RPGツクール95、シミュレーションRPGツクール95などいろいろなツクールを渡り歩きつつ、何か作ってみても自分の中で目新しさが出せなかったりして作り続ける意義を感じられず、結局一本も完成しませんでいた。
ある日、たった3時間くらいで作った『レジェンドオブレストール』の1話を友達に見せたところ、随分と笑ってくれたのがきっかけで「ああ、これでも楽しんでもらえるんだ!」と何かに目覚めました。「楽しんでもらうためには別にたいそうなものを作らなくていいんだ」と理解して、やっとゲームを完成させられるようになりました。そこがゲームづくりの第二のスタートでしたね。

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3時間くらいで作ったという『レジェンドオブレストール』。後の『シルフェイド』シリーズなどに繋がる軽快な台詞回しなど、豊富なアイデアの片鱗を見ることが出来る

――いわゆる長編・大作のような出来上がったものではなくて、コンパクトでも企画・アイデアの面でも面白がらせることが出来たという体験をされたんですね!

SmokingWolf
はい、その思い出が、今のゲーム開発にも繋がっている重要な原体験だったように思います。

―― 一番最初にツクールに手を出して作ってみたのは、いろんなゲームを遊ぶ中で、ツクールが目についたからなのでしょうか。

SmokingWolf
確か当時はインターネットなども普及していない時代で、私がたまたま中古ゲームショップに寄ったときに運良くRPGツクールに遭遇しました。これまで見て来たどんなゲームよりもそのタイトルは衝撃的で魅力的でしたね。

――他に、何か印象に残っているゲームなどはありますか?

SmokingWolf
当時の他のゲームはいっぱいありすぎて、すぐこれというのは思い出せないですね。ああ、スーパーファミコンなら『メタルマックス2』が非常に思い出に残ってます。

――『メタルマックス2』は特徴的な作品ですよね。戦車を改造して戦うRPGなんですが、たしか仲間に犬も連れて行けるという…(笑)

SmokingWolf
それまでのゲームと違った雰囲気が衝撃だったんでしょうね。あと私がミリタリーぽい雰囲気を好むのもありましたから、フロントミッションも好きでした。ああ、そうだ当時としては忘れてはいけないのがスーパーファミコンのサテラビューですよ!

――サテラビューとはまた懐かしいものを…

SmokingWolf
衛星通信(というのかな?)でゲームをダウンロードできる衝撃は忘れられませんでした。
あれも新しいゲーム観を教えてくれましたね。自分もこういうのに乗せて配信出来たら……!という夢を抱いたりもして。そのあと数年くらい経ったら、インターネットが普及して自分で同じように広く配信できる立場になっちゃいましたけど。

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――ミリタリー系が好きというのは意外ですね(笑)。てっきりローグライクなどがくるのかと思っていました。制作されている作品のテーマを決める際は、どのような考えで決めておられるんでしょうか。

SmokingWolf
私はたぶんゲームシステムから作ることが多くて、そのシステムの上に乗せるにあたって「作りやすい」テーマや雰囲気を乗せたほうがいいなという判断をしています。作りやすさの面で考えると、ミリタリー系って素材がないので、好きなんですがコストの都合で断念することが多いですね。

ローグライクそのものは『不思議のダンジョン トルネコの大冒険』や『不思議のダンジョン2 風来のシレン』によって新たなゲーム観に目覚めさせてくれて、とても面白かったと感じているんですが、他に触れてきたゲームも同じくらい魅力的だったのでローグライクに特別強い思い入れや情熱は持っていませんでした。というより、面白いものは基本的に何でも好きなんですよ。

「頭が変なんじゃないか」と思えるような

――たしかに、制作における素材はなかなか重要な問題ですよね。最近のフリゲを見ていると、素材が揃っているファンタジー系の作品がやはり多い印象です。

SmokingWolf
ええ、『片道勇者』もほぼ既存の素材だけで作ってしまいました。おかげでこうして完成させることができたとも言えます。重要なのはゲームシステムの方でしたからね。

――なるほど、重要と位置づけていた『片道勇者』のシステムを「ローグライク」と決めたのは、どういったきっかけだったんでしょう?

SmokingWolf
『片道勇者』の企画はまず最初に「強制横スクロールRPGを作る」というコンセプトだけがあって、それを成立させるために何が必要かを考えたときにローグライクのシステムが最適だと判断した、という流れでした。

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強制横スクロールRPG『片道勇者』(画像は追加要素版の『片道勇者プラス』)

――なるほど、強制横スクが最初にあったんですね。

SmokingWolf
はい、一目見て「頭が変なんじゃないか」と思えるようなジャンル名のゲームを作りたかったです。

――そんなきっかけが。 でも、たしかに「強制横スクロールRPG」と聞くと既存のゲームにはないアイデアですよね

SmokingWolf
「強制横スクロールRPG」なんて一覧に出ていれば、「なにそれ!?」って興味を引くかなと思ったんです。そういう意味では、もともとはただの一発ネタの立ち位置でしたね。

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『片道勇者』は、画面左から迫り来る「闇」に呑まれないように、右へ右へと進まなければいけない強制横スクロールのシステムが特徴的

――最近のインディゲームでは、意外なジャンルを組み合せるゲームも結構出てきてますからね。リズム×ローグライクの『Crypt of the Necrodancer』とか。

SmokingWolf
そうなんですよ! ゲームそのものの数も増えて、もはや「なにそれ!?」なことまでしないと注目されにくくなっている時代だからこそ、私も『片道勇者』の企画を最優先にしたのかなと今になって自分で振り返ってみて感じます。

ゲームの半分はフリーゲームとして作り続けたい

――「注目してもらう」という言葉にはプロモーション的な、いかに遊んでもらうか、という想いが込められているかと思います。ということでゲームを売っていく話を伺いたいと思います。フリーゲームとシェアウェアを交互に開発されているというお話でしたよね。

SmokingWolf
はい。シェアウェアの開発の始まりなんですが、私の就職活動が近付いてきたとき、身近な同級生が行くような業種に就職すると「心身はまだしも、少なくともゲーム開発者としては死ぬ」と直感していました。そこで就職活動が始まる前にゲーム開発で食べていけるか試しておきたくて、それが最初の有料販売に挑戦したきっかけです。

――生きるために有料販売に挑戦、ですね。

SmokingWolf
それ以後はゲーム開発で生活し続けられるようにするための生活の糧を得るために有料販売のゲームも作っているのですが、余裕がある限りゲームの半分はフリーゲームとして作り続けたいと思っています。
フリーゲーム開発には、自分が本当にゲーム作りが好きであることを確認できると同時に、一切のリスクなしに自由に実験ができる魅力があります。『片道勇者』だって、フリーゲームの枠でなければ生まれることはなかったでしょう。

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フリーゲームとして自由な発想で作り抜いたという『片道勇者』

――片道勇者は、当初フリーゲームでしたが、海外での有料販売や片道勇者プラスという形での有料販売という流れはどういう経緯だったのでしょうか。

SmokingWolf
実は『片道勇者』自体は、フリーの時点で開発を打ち切る予定でした。『片道勇者』は、いくら開発の労力をつぎ込んでもそれらが全部吸い込まれていくような感じのゲームで、もっと作り込めば面白くなるであろうことはなんとなく分かっていました。ただ、この作品に対しては当初は「収益にならないから」という理由で諦められる程度の執着しか持っていなかったんです。

――収益にならないから諦めなければいけないというのは苦渋の決断ですね。

SmokingWolf
結果として、自分の心も少し騙して、「もうこのフリーゲームのことを考えるのはやめよう、まず生活しなきゃ……」と考えていたので、「私の今の技術だとここが限界です」と理由を付けて、これ以上何かをしようという気持ちを沸かせないようにしていたところがあったんです。自分では信じたくなかったのですが、片道勇者は「未完」の作品だったのです。

ところが株式会社アクティブゲーミングメディアのPLAYISM(プレーイズム)さんから「片道勇者の英語ローカライズをして海外配信しませんか?」と声をかけていただいて、その少し後に「海外配信するにあたって、片道勇者に新要素を追加したバージョンを作りませんか?」と言われたんですよ。そうPLAYISMの人から言われた瞬間、私の中でモヤモヤしていたものが一気に晴れました。そのときようやく、「生活の糧にできないからこのゲームは無理にでもあきらめる」だったのが、「収益に繋げることができるなら、堂々と開発を続けていいんだ!」にスイッチが変わったのです。

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PLAYISMにて海外向けにローカライズ販売されている『片道勇者』

――実験的な作品が受け入れられるフリーゲームで開発を続けていて、それが商業にも繋がった瞬間がまさに転換点だったんのですね

SmokingWolf
はい。ただそれが収益的に成功したかというと、かなり雲行きが怪しい状況なんですけれどね。おかげさまで『片道勇者』は予想以上に評価されたのですが、過去の有料作品の収益と比べると『片道勇者プラス』の収益は今のところシェアウェアとしての前作『シルフェイド学院物語』の80%減です(日本販売分のみ比較)。

――かなり下がりましたね。

SmokingWolf
値段を前作から75%下げたら収益が80%下がったというシャレにならない状態になったのでこれからインディゲームに挑戦なさるご予定の皆さまは価格設定にはご注意くださーい!!

――なんと、安くしたらそれ以上に売れなくなってしまったということですね。

SmokingWolf
はい。でも、こういう失敗体験は大事だと思います。一番の目的は今後ゲームを売るにあたって、日本でのインディゲームの価格弾力性を今のうちに知りたかったというのがあります。要するに、「値段を下げるとどのくらい買う人が増えるのか」を実際の数値として知りたかったんですね。海外だと割引が行われているゲームや安価なゲームは安いというだけで買われていくんですが、日本だとそうならないことを学習できましたからよい経験ができたと思います。

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シェアウェアとして販売されている『シルフェイド学院物語』。SmokingWolf氏の過去作品からキャラクターが出演していることも特徴的なゲームだ

――なるほど、実験的な試みでもあったのですね。日々のツイートを見ていても、売上であったり販売方法など収益を上げるという点をかなり意識されていますよね。インディ開発者としてやっていくことに関して、先ほど価格の話がありましたが、他にも意識している点は何かありますでしょうか。

SmokingWolf
うーん、インディゲームの売り方はチームによって本当にまったく違っていて、しかもうまくいってるのかどうかも分かりづらいので販売戦略については本当に何とも言えません。たとえば私だと、全作品のうち半分をフリーゲームとして作ってある程度の知名度を維持し続ける方法をとっていますが、それが正解なのかどうかもいまだに分かりませんしね。それぞれのチームにとって最もやりやすい、一番売れるであろう方法を模索するような状況になっていて、それもインディの面白いところかもしれません。

私個人は、自分で意思決定ができ、完全に出来高制の独立開発で作るゲームの世界がとても楽しいと感じています。考えただけしっかり結果が出せるかもしれない世界なんて、ゲームの外じゃなかなか出会えませんよ!

――販売戦略についてはチームごとに最適なものを見つけるのがまず大事なんですね。フリーゲームをPRのような立ち位置で公開して、販売はシェアウェアのインディゲームで行なうというのはバランスが取れているように思いました。

SmokingWolf
問題は1回の収益までのスパンが長すぎるので、シェアウェアのターンで失敗すると大変なことになるところですね。どんなやり方も本当に一長一短だと思います。他にも、ばりばりコンシューマ進出しておられるチームがあったり、メディアミックスをばりばりされておられるチームがあったり、キックスターターを使ったりと本当に戦略が個性豊かです。最終的には、自チームに向いた方法を見つけられるといいですね。

インタビュー後編はこちら
「欲しい」と思われるものを作る―ゲーム開発者SmokingWOLF氏インタビュー(後編)

「欲しい」と思われるものを作る―ゲーム開発者SmokingWOLF氏インタビュー(後編)

前編に続いてお送りするゲーム開発者SmokingWOLF氏のインタビュー。インディゲーム開発者としてSteamなどでゲームを販売しての気付き、そしてゲームエディタであるWOLF RPGエディターについての話を伺った。

インタビュー前編はこちら
ゲームの半分はフリーゲームとして作り続けたい ―開発者SmokingWolf氏インタビュー(前編)

「欲しいものかどうか」が一番重要

――片道勇者は、Steamでの販売も開始しています。海外販売もそういった意味では収益化の方法の1つだとは思いますが、最近徐々に増えてきている日本のインディゲームの海外展開についてはどうお考えでしょうか

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『片道勇者』はSteam版も現在販売されている

SmokingWolf
海外で売りやすいジャンルとそうでないジャンルもあると思いますが、ローカライズコストより儲かりそうな予感がするならぜひ挑戦していくと面白いと思います!

とはいえ、私は一人では海外展開していなかったでしょうね。英語を学ぶモチベーションや法律知識、企業としての看板などあらゆるものを持っていなかったので、PLAYISMさんに間に入ってもらってとても助かってます。

なお、Steam市場は片道勇者販売当時よりも門戸が開かれた分、新規参入が難しくなっている印象があります。作品が毎日たくさん登録されてしまうので、Steamトップページに載る新作ゲームは人気のものだけに限定されるようになったのです。

昔は「Steamにさえ載れば一定以上売れる」という雰囲気が強い印象だったんですが、今はもはやそうではないですね。Steamで8月発売予定の『片道勇者プラス(DLC)』について「ヤバいかも……!」と私がつぶやいてるのもそこで、もはやSteamは楽園ではなくなっているので、結果がどうなるか本当に分かりません。うまくいくといいんですけれどね。

――門戸が開かれたというと、たしかに数年前ですと、「日本のインディゲームが、海外向けにSteamで販売開始した」という事例自体が話題になっていましたね、いまとは事情がかなり変わっている印象です。

SmokingWolf
はい、まさにここ1年くらいで状況が激変したように思います。『片道勇者(One Way Heroics)』はいいタイミングでSteamに滑り込めたと言えるかもしれません。

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『片道勇者プラス』では既存の要素のほかに追加された要素もあり、既存プレイヤーでも楽しめる内容になっている

――片道勇者は結構いい感じに売れているということでしょうか?セールなどの後押しもあるかと思いますが。

SmokingWolf
Steamで売れてる『片道勇者』そのものはけっこう健闘しているようです。海外のセールは値段を半分以下にすると2倍以上売れたりするので、セールのタイミングは本当に助けになってます。

――おおー。半額セールは、しっかりと効果があるんですね!!

SmokingWolf
はい、海外だとゲームの価格弾力性が大きいんですよ。一方で、日本だとそれが非常に小さいようなんです。海外では安売りして日本では企業さんがゲームを高値で売ってたりするのは、それなりの理由があるんですね。

――そこはやはり国の違いがあるのですね…。そういった環境も視野に入れる必要があると

SmokingWolf
ユーザの方には申し訳ないんですが、私はこれから日本専売のゲームに関しては1000~2000円くらいのお値段で販売させていただくことを心に決めました。もちろん、開発期間や内容によってこの幅は変わると思いますけれどね。

――逆に言うと日本の場合は安売りをしなくても、欲しいゲームにはお金を出す土壌があるのかもしれないですけどね。海外はとりあえず買うみたいな流れもありますから…

SmokingWolf
はい、日本で売るためにはまず「欲しいものかどうか」が一番重要な気がしています。それを満たすのが本当に難しいんですけれどね!

――ほしいと思われる、ことですね(笑)その根源的な部分はしっかりと変わらないわけですね。

ウディタ誕生の経緯

――そのようなゲームを制作に挑まれる方々に提供するツールということでそろそろ、ウディタ(WOLF RPG エディター)の話題に移っていきたいと思います。こちらも色々なインタビューで既にお答えいただいてると思いますが、ウディタ誕生の経緯を教えていただけますでしょうか。

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ゲーム制作ツール「WOLF RPG エディター」の制作画面

SmokingWolf
誕生のきっかけとして一番大きいのはRPGツクールXPが出た後、しばらく次のツクールが出る気配がなかったことでしょうか。

どちらにせよ自分が長くゲーム開発を続けるつもりなら、ゲーム資産を維持するためにもいつか自分用の開発ツールを作った方がいいと考えていたので、ちょうどそのタイミングでウディタを作り始めたんです。たとえ普及OSがWindowsでなくなったとしても自作であれば動作プログラムを差し替えるだけで動かせるようになるわけで、半永久的にゲーム資産を活かせますからね。

――なるほど、いまでこそ一般ユーザーに広く使われていますが、当初はご自身の開発ツール用として考えていたんですね

SmokingWolf
はい、完全に自分専用のつもりでした。結果として皆さんにもご利用いただけているのは本当に嬉しい限りです。何より、皆さまのバグ報告やご意見などがなければここまでの機能向上はなかったでしょうね。

――ユーザさんのフィードバックがあってこそだったのですね。自分専用のツールから、webに公開してユーザに広く提供しよう!と考えたきっかけなどはあったりしますか?

SmokingWolf
そこがよく思い出せないんですが、公開することでバグ修正の効率が格段に上がるだろうという見込みはありました。その点に関しては本当に皆さまにはお世話になっております。

――そんなウディタですが、今では作品もどんどん増えてきて、有名作も増えてきていますよね。もぐらゲームスで取り上げる作品もウディタ製のものが多くなってきました

SmokingWolf
ありがとうございます!他にも色々いいツールあるんじゃないのという思いも少しありつつ、ウディタを使って作ってくださっているのは素直に嬉しいですね。

――ウディタで作られたゲームの投稿イベントである「ウディコン(WOLF RPGエディター コンテスト)」を今も開催されていますが、ウディコンを始めたのは感謝祭的な意味合いだったのでしょうか?

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ウディタで制作されたゲームの投稿コンテスト「ウディコン」。ユーザー投稿によって、質の高いゲームが数多く投稿される

SmokingWolf
確かその当時、非公式で行われていたウディタのコンテストが面白そうだったので、ぜひ公式でもやってみようという話になった記憶があります。実際やってみると、多くの作品に触れることで自分のゲーム開発にも使えそうな様々な知見を得られる元になったので、とても有用なことが分かりました。今も続けているのは、半分以上は自分のためです。

―― なんと最初は非公式だったんですね。確かに自分で作った制作ツールでどんなゲームが作られているかを把握するためにはピッタリの企画ですね。

SmokingWolf
そうですね。それに加えて、「どういうゲームを作るとどういう反応が得られるのか」というパターンを俯瞰的な目で何十作品分も見ることができるので、それがものすごくゲーム開発経験値につながっています。普通は自分が1本作ったら1本分の反応しか得られませんからね。ウディコンのおかげで視野が広がった気がしています。

――作品とそれに対するフィードバックは公開されているので、参加されている皆さんもそうですし、見ているだけの方も見れますから、ウディコンはゲーム開発のヒントに満ちているということですね・・・!

SmokingWolf
はい、同じタイミングで遊んで、並べて比較できるというのはとてもいい勉強になっています。比較される側としてはたまったものじゃないよという感じかもしれませんが!ただ、ゲーム開発は少なからず競争の側面がありますから、自分でも取り入れられそうないいところはどんどん学んでいきたいですね。

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2015年開催された第7回ウディコンの総合1位を獲得したお菓子屋さん経営シミュレーション『キャンディリミット』。一筋縄ではいかない独自性が込められているゲームだ

――現状、WOLFさんご自身の創作とウディタのサポートを並行していますが、今後はどちらに注力していきたいですか?

SmokingWolf
実はウディタのサポートがここ数年完全に途絶えちゃっているんですよね。食べていくためにも今は自分の創作のほうが重要です。その途上でウディタの修正が必要になったら随時修正を行っていくスタイルです。

とはいえ、さすがに今やってることがひと段落したら山ほど積もり積もったウディタのバグ修正やアップデートなど行っていく予定です。ユーザの皆さまには長らくお待たせして申し訳ございませんが、もう少々お待ちいただけると幸いです。

――となるとウディタのアップデートなどはしばらくはないということなんですかね。先になってしまうとは思いますが、実装したい機能などあったりしますでしょうか。

SmokingWolf
P2P接続で通信できるような機能をいずれ付けたいなと思っていたんですが、しばらくサポートが行われていない間に世間がほぼ完全に16:9のディスプレイに入れ替わってきてしまったので、ウディタで選択できる解像度をまずどうにかしたいなと思っています。

というのも、ウディタはいまだに4:3の画面表示のみしかできないんです。さすがに時代遅れだと『片道勇者』でも言われてしまいました。そういうわけで、選択可能な解像度を増やすのが当面の目標になるかなと考えています。

――後に、一人のゲーム制作者でもありゲーム制作ツールを通した支援者として、現状の日本のフリーゲーム、インディゲームの状況について、何か思うところはありますか?

SmokingWolf
今は自分が生きていくのに精一杯で、全体の状況に注視する時間が確保できておらず何とも言えません。たとえばフリーゲーム一つ取っても、私の時間で現状をまともに知るには世界が広すぎて追いついてない状況です。さらにその内のウディタ製のものですら、作られたソフトや情勢を把握することが不可能に近くなっていますしね。

ただ逆に言うと、トレンドが分からなくても開発者としてはあまり困らないのかな、という気もしています。今の時代に片道勇者みたいな2D RPGを作ったりしていますが、想定よりもたくさんの方々に評価していただけていて、遊んでくださった皆さまにはとても感謝しています。周りのトレンドを読む必要がない点は本当にフリーゲーム、インディゲームの世界のいいところかもしれません。

ということで、ゲームを作ってみたい皆さまも、ぜひ自分の信じたゲームを作っていただければと思います!

――ありがとうございました。

続編も開発中の長編ファンタジーRPG『9th Existence』を見逃すな!!

剣と魔法の、正統派ファンタジーRPG。
2013年9月にローグ氏が公開した、『9th Existence』を紹介します。

RPGは何より、ストーリー、キャラクターが命という人!そして、剣と魔法の中世ファンタジー世界に長時間どっぷりと浸りたい人!そんな欲求を、存分に満たしてくれるのが、今回紹介する『9th Existence』です!

せっかく自分好みのキャラクタが出てきたり、波長の合う物語のRPGに出会っても、すぐ終わってしまって物足りない思いをした経験、誰しもあるのではないでしょうか?だからそんな思いをした人は、長編のじっくり作りこまれたRPGを無意識に求めている……。短時間で終われる手軽なゲームよりも、心のどこかでは自分をお腹いっぱい満足させてくれるゲームを求めてる……。

面白いゲームは、自分の時間を何十時間と捧げても、決して後悔なんてしません。なぜならその数十時間が、楽しくって楽しくって時間を忘れて夢中になってしまうからです。

そこまで夢中になるゲームを、そもそも探すのが難しい。当然、出会うのはもっと難しいかと思います。

『9th Existence』は、そのニーズをピッタリ満たす作品となっています。丁寧に作りこまれた世界、登場人物、バトルは、まさに濃厚、濃密という言葉が当てはまります。規模的にも超大作RPGに匹敵するボリュームです。

怒涛の勢いでグイグイと引っ張られるストーリー展開。そして、魅力的なキャラクターたち。激しくも熱いバトルに時にハラハラ、ドキドキさせてくれる緊張感。実に、実に欲張りな作品となっております。

現在、世界観を引き継いだ続編を製作中で、2015年11月8日に第1章が先行公開されました。完全版の公開は後日で、公開日も未定となっています。

一本の謎めいた剣が、少女の人生を変える!

主人公はアイという、メロンパンが大好きなごく普通の女の子。ある日、アイの幼なじみの青年ラルクと一緒に、いつものように村の外へと出かけます。そこで、深手を負って倒れている謎の少女ローズと出会います。この出会いをきっかけにアイは、世界の命運を分ける大きな、とても大きな運命の歯車へと巻き込まれていくのです。

……というのが、冒頭のストーリーの簡単な流れになります。

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アイに迫る、辛く苦しい過酷な出来事の数々。その途中には、新しい仲間との出会いがあり、時にはそれを助けてくれます。そして、迫り来るあまたの強敵、宿敵。この困難を、仲間たちと協力して乗り越えていきます。

そこで描かれる敵味方が入り乱れる人間ドラマは、さながら少年漫画のような熱さに満ちあふれています!今は某漫画誌でもあまり使われなくなった気がしますが、まさに「友情・努力・勝利」のような面白さがあります。

ストーリーの展開は本当に早くて、ジェットコースターに乗っているかのようなテンポで進んでいきます。

ユニークで個性的なキャラクターが次から次へと登場し、そこで化学反応を起こすかのように発生するエピソードの数々……。話が進む度に二転三転する飽きさせない展開。そこには、このファンタジー世界に生きる人達の生き様が凝縮されていると言っても過言ではありません。その波乱万丈な人生が、ゲームを面白く彩っています!

とにかく、「この先どうなるんだろう?」と、続きが気になるようなニクい作りになっていて、やめどきが見つかりません!それどころか、なかなかゲームを止められません!

本能のままに生きてきた私は、このゲームを遊んでいた時期は連日夜更かし状態となり、本当に大変でした。みなさまも夜更かしにはご注意を!!(そんなこと言ってるゲームCM、昔々ありましたね~)

特技を駆使して主導権を握る派手なバトル

『9th Existence』のバトルシステムは、なかなか凝った作りとなっています。

ゲームの紹介文や説明書には「このゲームの戦闘は難しめに作っています」と書かれています。この、「難しい」の意味合いは、単純にゲームバランスがシビアであるということよりも、凝った戦闘システムであるがゆえに、独自性が強いという意味合いから来ていると思います。

普通のRPGでは、通常攻撃を連打して、消耗したHPを回復魔法で回復し、時には、強力な全体攻撃魔法で敵を一掃するといったような、一定の攻略パターンがあります。

しかし、このゲームでは、パーティメンバーが覚える多彩な効果を持った特技を駆使して戦うことを求められます。一般的なRPGと比べると、変わった味付けをされているので、プレイを始めて最初の数時間はそのギャップに戸惑われるかもしれません。

ですが、安心してください。このゲームは、難易度が高いことを売りにしたゲームではないです。コツを掴んで、自分なりの戦い方や戦術を確立していけば、ちゃんと快適に遊べるようになっています。順を追って、バトルの特徴を説明していきます。

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画面上部には1本のゲージと、そこには敵味方キャラのアイコンが表示されています。アイコンは、左から右へと流れていき、右に到達したキャラクタにターンが回ってきます。アイコンの流れるスピードは、ステータスの敏捷性(いわゆる素早さ)が高ければ高いほど、それだけ早く流れていきます。

誰かにターンが回ってくると時間が止まります。今作が採用しているのは、いわゆるセミリアルタイムバトルです。セミリアルタイムというのは、常に時間が流れているのではなく、誰かにターンが回ってくると一旦時間が止まるようになるバトルのことです。

他に特徴的な要素として、特技や魔法には詠唱時間が設定されているものがあります。強力な大技を放つときや、大魔法を唱えるときにより長く必要になることが多いです。この詠唱時間の間に、「キャンセル技」を受けてしまうと、詠唱時間がキャンセルされてしまいます。

逆に、敵が大技を使おうとしている時に、キャンセル技を打ち込めば……!
ピンチを勝機に変える!特技を駆使してバトルの主導権を握っていく、というのがこのバトルの楽しさの一つになっています。

時間を使ったバトルシステムの仕組みについては、かつてセガサターン向けに第一作目が製作されシリーズ化した超大作RPG『グランディア』シリーズ(ゲームアーツ)に近いものがあります。知っている方は、それを想像してもらえるとわかりやすいでしょう!

基本的に敵には、弱点となる属性が設定されています。または、かかりやすい状態異常があります。それらを見極めて、有効となる攻撃方法を探り当て、カッコよく戦いましょう!一度倒した敵キャラはモンスター図鑑に登録されて、詳細なステータス情報を見ることが出来ます。図鑑を見て、相手の弱みさえ握ってしまえば、まさに怖いものなし、です!

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通常のザコ戦闘では、そこまで弱点とか属性を意識しなくても大丈夫なバランスです。私は、好きなキャラを入れて、好きな技を使って戦ってるだけで、先へ進めることが出来ました。確かに、工夫もなく通常攻撃だけペチペチ……では、少しストレスの貯まる作りになっているかもしれません。

覚えた特技は使うためにあるっ!MPは使うためにあるっ!ついでにお金は使うためにあるっ!!ということで、ガンガン派手な技をぶっ放して、爽快に戦闘を楽しみましょう!

対してボス戦は、比較的歯応えのある難しさになっています。全てのボスが強くてキツイというわけではないのですが、要所要所で強めのボスが出てきて、苦しめられるといった感じでしょうか。簡単には勝たせてくれません。

そういう時に、装備品を見なおしたり、あるいは、戦い方を変えてみたり……。色々と試行錯誤をして考えて攻略する楽しさというのも、このゲームの魅力の一つです。

プレイヤー自身が困難を乗り越えるゲームの醍醐味

さて、ゲージの右端にようやく私のアイコンが到達して、私のターンがやって来ました。ここからは私だけのターン!!好き勝手書かせていただきますよ!

RPGをこよなく愛する人にも、様々なタイプがいると思います。

例えば、自由度の高いものを好む人、戦闘の駆け引きと緊張感、ひたすら強敵へ挑み続けることが好きな人、そして、何よりもRPGにおいては、キャラクター、ストーリーが命の人。

今回このゲームは、RPGにおいて、キャラクター、ストーリーを重視している人に向けて紹介しています。本当は、バトルシステムも作りこまれていて、やりごたえがあるのでバトル好きの人にもオススメしたかったのですが、敢えて外しました。

理由としては、このゲームを遊んでしまう一番の動機にあります。先が気になるストーリーと、魅力的なキャラクターたち。ハラハラ、ドキドキするアツいバトルシーンももちろん見どころですが、やはりこのゲーム。『9th Existence』は、それの前に、自分のお気に入りのキャラがどうなってしまうのか?そして何より、そんなキャラたちが織り成す片時も目の離せないストーリーが楽しくて思わずプレイしてしまう、と私は思っています。

大好きなキャラクタがいるから……。ストーリーの先が知りたいから……という理由で毎日このゲームを起動してしまう。そんな不思議な魅力をこのゲームは持っています。

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だが待って欲しい!!ここで、私はこのゲームの正しい楽しみ方を提唱したい!!

ゲームの一番の醍醐味は、空想の世界に自分が参加しているところにあると思っています。そしてそれが同時に、ゲームというメディアの弱点とも思っています。

つまり、何をいいたいのかというと、ゲームは自分で動かさないと絶対に先へ進まないメディアです。

マンガやアニメ、映画は、物語を楽しむためにはそれを見て(読んで)いるだけでいい。だから凄くお手軽に、色んな物語を体験することができます。ある意味では、ゲームよりも効率的なメディアかもしれません。

ですがゲームは違う。自分の手でキャラクターを動かさなければ、いつまで経っても先へ進めることは出来ません。ゲームの中で起きたトラブルや困難、障害だって、プレイヤー自身が乗り越えなくてはなりません。

この紹介文を読んで、このゲームへ興味を持ってくださった方。お願いですから、自分の力だけでぜひともエンディングまで進めていってください。

それが、このゲームを楽しむための最高の環境だと断言します。

このゲームのバトルは、確かにちょっと独特で、最初はわからないところが多いです。「アレ、今これどうすればいいんだろ?」とか「こんなにガンガン術技使っちゃってMP温存しなくていいのかな?」みたいなことを私も感じて、オロオロするばかりでした。画面上部の、ターンバーで表示される各キャラのターンのまわり方も、最初はどういう順番でターンが回ってくるのか、目見当もつけられず、頭がパニクるばかり……。

さらに追い打ちをかける話になってしまいますが、ゲーム序盤、第1章からプレイヤーが慣れてない段階にしては敵が少々強めです。

だけども、そういう困難にも、敢えて真正面からぶつかっていって欲しい、と私は感じています。

どうしても……という方のために、難易度変更機能が付いておりまして、メニュー画面を開けるタイミングならいつでも好きなときに難易度を変えることが出来ます。初期状態はノーマルで、ハード、メナスに上げることもできるし、もちろん、ノーマルより簡単なイージーに下げることも出来ます。

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ですが、初回プレイは何とか、多少つらくたって、ノーマルの難易度を変えずに遊んで欲しいです。なぜなら、ちょっと頑張れば突破できるような絶妙なバランスになっているからなんです。

強いボスになすすべもなく負けた時。確かに悔しい。自分ではどうにもならないという絶望感を味わいます。だけども、ボスに負けた時、どうすれば勝てるだろう?というアドバイスやヒントを、ちゃんと表示してくれて、助け舟を出してくれます。必ず突破口はあるんです!

『9th Existence』という一つの作品が、物語が、敢えてゲームというメディアで生み出されたということを噛み締めながら楽しんで欲しいのです!

……なんか、ゲームの紹介記事だというのに、それにそぐわない、異常におもっくるしいノリになってしまいましたね。ということで少しテンションを戻します!

冒頭にも書きましたが、このゲームは、最近は意外と見かけなくなった、剣と魔法の中世ファンタジーの世界観です。町の外に出れば、見渡す限りが緑あふれる平原、そこらに点在する牧歌的な村や町。迷いの森や、朽ち果てた遺跡、謎めいた城、火山に氷の洞窟。

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一昔前、スーパーファミコンやプレイステーションが現役だった時代のRPGを思わせる正統派なファンタジーRPGとなっています。レトロを売りにしたRPGではありませんが、こういう世界観が好きな方、求めている方にとっては、きっと期待を裏切らないものになっていることでしょう。

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また、音楽にもこだわりがあるように感じました。町やダンジョンは、場所ごとに違う音楽を使うようにしていて、音の面からも新鮮さを感じさせるようにしています。戦闘BGMの種類も豊富です。章立て方式になっているのですが、章が変わるごとに戦闘BGMが変化します。特にボス戦のBGMが激戦を演出する激しいサウンドになっていて、ものすごくいい雰囲気を出しています。

最後になりますが、こういうRPGの主人公は、りりしい青少年であるのがお決まりでした。が、そこを敢えて外して、アイという小柄な少女が主役というのも、面白いポイントかもしれませんね。

任天堂「メトロイド」シリーズのサムス・アランは女性らしからぬ芯の強さが、アイドス「トゥームレイダー」シリーズの、ララ・クロフトもサバサバとした性格で、たくましく冒険に出掛けていく……。いずれも海外では大人気のキャラクターです。

そして、このゲームの主役、アイも、カッコ可愛い(カッコイイ+かわいい)女の子。ぜひともその魅力に触れてみて欲しいです。

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続編が鋭意製作中!

この『9th Existence』は、現在、続編が製作中です。キャラクターイラストが一新されて、ゲームシステムも新しいものが導入されるとのことです。また、世界観やキャラクターを引き継いだものとなっているので、今回紹介した一作目をクリアしているとより一層楽しめるでしょう!!

続編の開発と平行して、一作目のアップデートが現在も行われています。

主にバグ修正がメインですが、イベント&ダンジョンの追加、新機能やアイテムの追加、グラフィックの一部リニューアル、既存イベントの演出強化など、公開初期より、グレードアップした内容となっています。以前プレイされた方も、これを機にアップデートをして、変わったところを楽しんでみてはどうですか?

ここでなんと『9th Existence』の作者であるローグ氏より、今回の記事掲載にあたり、コメントを頂きました!!続編となる『9th ExistenceⅡ』の紹介に加え、撮り下ろしのスクリーンショットをいただきましたので、合わせて掲載させていただきます!

【『9th Existence』制作者・ローグ氏のコメント】

9th Existenceの続編、9th ExistenceⅡについてご紹介の場を頂きましたので、ちょっとだけ簡単に紹介したいと思います。

【あらすじ】
大切な人を連れ戻すために故郷を旅立った少女は、
旅の中で成長を遂げ、やがて世界の命運を左右する戦いへ身を投じることとなった。
その戦いから約二年――――
以前と変わらぬ日々を取り戻した少女、アイ・ヒューツベルと青年ラルクは、
ある日エルスラの湖の奥地で不思議な風貌をした少女と遭遇する。
 
その出逢いが、再び少女を戦いの日々へと誘う。

 
ということで、9th ExistenceⅡは前作の旅の終わりから二年後、トゥルーエンドから約一年後が舞台となっております。

主人公は前作からお馴染みの少女アイ・ヒューツベル。それに、幼馴染の青年ラルクと、エルスラに突然姿を現した、異世界から来たという謎の少女カスピエルの3人を中心に物語は進みます。

バトルシステムは今作もATLB(アクティブタイムラインバトル)を採用。
前作と同様のシステムに加え、戦闘の駆け引きを楽しめる様々な要素が追加されています。
また、今作の術技はAP(アビリティポイント)を消費して修得するスキルツリー形式となっており、各プレイヤーの好きなようにキャラを成長させることができます。

その他にも、キャラの掛け合いを楽しめるスキットシステムや、前作から引き継いだパラメータ振り分け、図鑑、合成等も盛り込んでいく予定です。完成まではまだしばらく時間がかかると思いますが、先行公開の一章をプレイしつつ、気長に待っていただければ幸いです。

以上、ローグでした。

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続編の『9th Existence II』は、2015年11月8日より第1章が先行公開されました。その後、完成版が公開されます。完成版の公開日程はまだ未定となっています。
これを機会に、チェックしてみてはいかがでしょうか?

[基本情報]
タイトル『9th Existence』
制作者 ローグ(制作者様サイトはこちら
クリア時間 40時間ほど
対応OS Windows XP/Vista/7/8
価格 無料

ダウンロードはこちらから
http://www.freem.ne.jp/win/game/5572

明治浪漫の世界を探索するフリーホラーゲーム『狂骨』。帝都の博物館で怪異の正体を暴け!

今回は、ドスバギイ氏の制作したフリーホラーゲーム『狂骨』を紹介する。このゲームの特徴となるのは、まずその世界観だ。明治時代を舞台としたというホラーアドベンチャーで、作りこまれた世界観から存分に雰囲気が伝わってくる。加えて、プレイヤーが主体的に考えて読み解いていく物語や、ホラーアドベンチャーとしての恐怖要素、謎解き要素も作りこまれており、それら複数の要素を楽しみながらプレイできるものとなっている。作品の詳しい魅力をさっそく紹介したい。

明治の帝都を舞台に、謎の連続失踪事件を追う

物語は、主人公である学生の少年「加藤」が、従姉妹である少女「伊佐間」の失踪事件を受け、探偵事務所に相談を持ちかけるところから始まる。

探偵である「川島」の事務所へ向かい、そこで川島と助手の「辰宮」と出会う加藤。話を聞いた川島は、加藤と辰宮に対して、失踪した伊佐間の通っている学校への現地調査を指示する。現地に赴いた二人は、「失踪事件には「狂骨」という妖怪が関わっている」という噂の調査を行う。そして調査の途中、とつぜん現れた白い猫に誘われるかのように、今は亡き学校の初代学長「大河内」に関する展示品が収められており、現在は閉鎖されている「大河内忠志記念館」へと足を踏み入れることになるが……。

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川島探偵事務所に相談を持ちかける主人公の少年、加藤

本作をプレイしてまず目を惹くのは、「明治時代」をテーマにして作られたグラフィックだろう。ゲーム内に作りこまれたマップを歩いているだけで、その雰囲気を存分に堪能することが出来る。

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明治をイメージにして作られた世界観は、好きな人にはたまらない

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ときおり挿入される昔の新聞広告のようなイラストは非常に特徴的で、おもわず見入ってしまう

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物語に関係する妖怪ついての絵も所々に挿入される

もちろん、本作の魅力はそれだけではない、物語性や恐怖描写・謎解き要素も楽しめるものとなっている。

本作での物語については、まるで小説作品のように、プレイヤーによる読解が求められる。このゲームのストーリーや背景は、キャラクター同士の会話だけでなく、探索を行なう博物館の資料を読み解くことでも知ることが出来る。現在起こっている事件、そして過去に起こった出来事を知ることで、より深く物語を味わうことが出来るだろう。

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博物館の中の資料から迫ることが出来る、かつて起こった出来事とは……?

ホラーアドベンチャーとしての恐怖要素・謎解き要素も豊富だ。恐怖要素については、無人の博物館という独特の雰囲気が怖さを醸しだしており、加藤たちが博物館の探索で出会うことになる謎の怪奇現象の存在も、正体が気になりつつも存分に怖がらせてくれる。

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無人の広い博物館からはどこか不穏な雰囲気を感じる

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加藤と辰宮の前に現れた謎の骨のような存在は……!?

謎解きに関しては、舞台となる博物館に展示された「標本」や「絵」をキーとした謎が特徴的だ。進め方としてはマップを探索してヒントを集めることが基本となるが、解答を導くには少し頭をひねる必要がある場面もある。とはいえクリアに必要なヒント情報は探索で全て手に入るため、しっかり探索を行なえば謎を解くことが出来るだろう。どうしても困った時には、作者の公式サイトにヒント集が存在しているので、そちらも参照してみてほしい。

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博物館の中に存在する展示物の内容が謎解きのヒントになる

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時には時間制限のある緊張感のある謎解きも

博物館を探索した先に待つ物語とは……

妖怪による失踪事件の謎を追い、大河内博物館の探索に乗り出した加藤と辰宮。そこでは様々な怪奇現象と対峙しつつ、館内を調べていくことで段々と物語の全貌が掴めていくものとなっていく。そして手に入れた情報をプレイヤーが考察していくことで、より深く物語を楽しむことが出来るのだ。ここからは、そんな物語の気になる一幕をピックアップして紹介したい。

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「狂骨」を目撃したと証言する少年、鷹野

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自身も博物館の調査に乗り出す探偵、川島

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御伽噺になぞらえた言葉の意味とは…?

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加藤の目の前には一体何が現れたのか

明治日本という独特の雰囲気を上手く表現した世界観、そして妖怪「狂骨」の仕業とされる失踪事件。物語の後半にかけて段々と謎が明かされていく展開は気持ちの良さがある。雰囲気あふれる明治の世界観と物語を、ぜひ遊んでみてほしい。

[基本情報]
タイトル『狂骨』
制作者 ドスバギイ(制作者様サイトはこちら
クリア時間 3時間ほど
対応OS Windows Vista/7/8
価格 無料

ダウンロードはこちらから
http://www.freem.ne.jp/win/game/10317

あの人気フリゲRPGがカフェに!ざくざくアクターズ「ハグレ王国コラボレーションカフェ」11月20日から開催

『ざくざくアクターズ』とは、人気フリーゲームRPG『らんだむダンジョン』の制作者である「はむすた」氏の最新作となるRPGだ。本編は複数の章で構成されており、2012年から章ごとに連続的に公開されたRPGで、本編のストーリーは2014年末に完結した。現在では追加となるおまけシナリオなども公開され、多くのプレイヤーに楽しまれている。

そんな人気フリーゲーム作品だが、なんと本作の世界観をテーマにしたコラボレーションカフェが期間限定で開催されるという。

cafe&bar SIXTEEN 【お知らせ】ざくざくアクターズコラボカフェ「ハグレ王国コラボレーションカフェ」開催決定!!

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Cafe&Bar SIXTEEN 4F特設スペースにて はむすた氏作のフリーゲーム『ざくざくアクターズ』のコラボレーションカフェを開催致します! コラボカフェでは、ビジュアル展示やゲーム内にもあったメニューをご用意してお待ちしています!

 
はむすた氏の最新作である『ざくざくアクターズ』は、プレイヤーからの人気の高い作品だけに、今回のイベントに興味ある方も多いのではないだろうか?なお、このイベントは、はむすた氏のサイトにも情報が掲載されている。

『ざくざくアクターズ』制作者 はむすた氏のブログエントリ

フリーゲームのイベントといえば、最近ではフリーゲーム作品をテーマとした同人誌頒布イベント「Try&Re:save」なども開催された。

フリーゲームオンリー同人誌即売会「Try&Re:save」。10月12日開催!

こういった「フリーゲームの世界を、リアルの場でも楽しもう!」というイベントは、今後も増えていくのかもしれない。これからの展開が楽しみだ。

秋の夜長に!おすすめフリーホラーゲーム特集

フリーゲームの中でも人気の高いジャンルのひとつである、ホラーゲーム。もぐらゲームスでは、これまでにも数々の力作を紹介してきた。

苦手な人にはおすすめしない、本当に怖いフリーホラーゲーム特集

怖そうで怖くない、少し怖いフリーホラーゲーム特集

今回は、そろそろ冬の足音も聞こえてくる中、晩秋の夜長に楽しむのにぴったりなフリーホラーゲームを紹介しよう。話題となった最新のホラーゲームタイトルのほか、これまでもぐらゲームスで取り上げきれなかった作品も複数紹介させていただいた。気になる作品を見つけた人はぜひプレイしてほしい。

『虚白ノ夢』

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最初に紹介する『虚白ノ夢』は、墓荒らしダンジョン探索RPG『積層グレイブローバー』や、選択系恋愛ADV『Leanan-Sidhe』などのゲームを送り出してきたカナヲ氏の作品だ。プレイヤーの心の隙を突くホラー演出と、自ら命を絶った少女の物語を描き話題となった。
主人公である少女「ミシロ(碓氷深白)」は、自殺を図った後に謎の世界に迷い込んでしまう。そこで目の前に現れた「鏡」から聞こえる謎の声によれば、この世界に存在する「鏡」を割ることで、ミシロは記憶を取り戻し、そして彼女の「願い」が叶うという。謎の声に導かれるままに、謎の世界の探索をすることになる……。
本作の特徴としては、『青鬼』『魔女の家』など名作ホラゲに見られるような「おどろかし」のホラー描写が巧みであることが挙げられる。加えて、運命に囚われた人間たちが織り成す物語自体にも恐ろしさがあり、演出面だけではなく物語としても読みごたえのある作品となっている。
本作の舞台となる謎の世界にはミシロ以外にも、女子学生の「ユズ」、会社員風の男「リョウタロウ」など様々な人々が迷い込んでおり、ゲームを進めるごとに明らかになる彼らの事情、そして世界の秘密も見どころのひとつだ。3時間ほどで終わる短編ながらも、恐怖と物語がギュッと詰め込まれた濃密な作品なので、ぜひプレイしてみてほしい。
(poroLogue)

ダウンロード:ふりーむ!から

『フラスコのゆめ』

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『フラスコのゆめ』は、2013年に発表されたKUROZ氏製作のオカルトホラーテイスト探索ADV。
ある秋の仕事帰り、“あなた”は娘からの着信に足を止める。『おねがい、パパ、むかえに、きて――』娘は“あなた”の呼びかけには答えず、電話は一方的に切れてしまう。不安に駆られた“あなた”は娘を探し、山奥に佇む謎の一軒家を探索することになるが……。
本作に「恐怖の化身」となるような明確な存在はいないが、アート紙のようなテクスチャで描かれたシルエット調のグラフィックはKUROZ氏によるオリジナルで、他ゲームにはない独特の雰囲気を楽しむことができる。常に「何か」の視線を感じながらも、その正体が掴めない……そんな恐怖は、時に恐ろしい容姿の化物をも凌駕するのだ。
入手したアイテムを乱暴に扱うか慎重に扱うかで、物語の結末が変化するのも面白い。“あなた”に用意されたエンディングは5つ。哀しみと狂気の末に、父と娘が辿り着く場所とは……。
プレイ時間は1時間程度。丁寧なチュートリアルもあり、隅々まで探索を行えばヒントなしでも十分クリアできる難易度になっている。秋風のように冷たくもどこか優しい恐怖の世界を、ぜひ体感してみて欲しい。
(ジグル)

ダウンロード:ふりーむ!から
製作者:KUROZ(クロズ)

『bury』

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『bury』は、マザーグースをモチーフとした探索ホラーADV。本作は製作者・ハチスカ氏の「やわらかなホラーを目指した」という言葉通り、恐怖よりも不気味な雰囲気を味わいながら探索を楽しむ作品だ。
物語は、少女・ココが失くしてしまった大切なノートを探すため、美しい庭園のある屋敷を訪れるところから始まる。ココが屋敷の中で出会うのは、マザーグースになぞらえた不思議な人(?)たち。「忘れんぼうのバイオリン弾きの猫」のようにコミカルで笑えるキャラクターから「やたら高い靴を履いていて、斧で襲ってくる女の子」など、二度と会いたくない奴まで色々だ。可愛くてよく動くドット絵も本作の見所の一つだろう。
ところで、マザーグースに馴染みのない人もいるのでは? マザーグースはいわゆる英語の伝承童謡で、その内容は様々。単なる言葉遊びのものから非常に残酷な内容のものまである。
しかし安心して欲しい。本作は謎解きにも物語にもマザーグースが深く関わってはいるが作中に謎を紐解くヒントが十分にあり、マザーグースを知らなくてもその特有の不気味で可笑しな世界をたっぷり楽しめる。
やわらかな恐怖に包まれた切ない物語の世界に、是非触れてみてはどうだろうか。
(ジグル)

ダウンロード:Vectorから

『盲愛玩具』

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『盲愛玩具』は『アイシャの子守唄』や『AMANI』の製作者でもある、あうぐ氏の探索ホラーADVだ。
主人公の少女・メイベルが、バートランド邸に引き取られて明日で丸1年。1周年パーティー前日の夜、メイベルは謎の声に導かれるように目覚め、屋敷内の探索を始めるが……。
基本的に、シンプルなグラフィックと音楽のない環境音のみで構成される本作だが、探索によって徐々に明かされていく真実が、じわじわとプレイヤーを追い詰めていく演出とストーリー展開は秀逸だ。
あうぐ氏の作品の特徴として、直接的な表現は避けつつも、少女たちが生きる世界の残酷さを手加減なしに描いていることが挙げられる。本作でもメイベルが作中で言葉を発することはないものの、プレイを通し彼女を操作することで、プレイヤーは彼女の遭遇する過酷な運命を疑似体験できるようになっている。繰り返し起こるフラッシュバックのような演出に、筆者は毎回どきりとさせられた……。
プレイ時間は30分ほどの短編だが、必ず心に残るものがあるはず。興味をもった方は、ぜひプレイしてみてほしい――彼女の苦悩を知る覚悟があれば、の話だが。
(ジグル)

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本作の制作者あうぐ氏の作品『アイシャの子守歌』レビュー記事:
振り返るのが恐い短編フリーホラゲ『アイシャの子守歌』。劇中で間接的に”語られる”悲劇とは?

『バグのセカイ』

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本作は、「第10回 ふりーむ!ゲームコンテスト」にて、ホラー部門銀賞を受賞した作品。バグったゲームのような不気味な世界を探索するという独特の感覚、そしてゲームのバグが、現実の世界にも侵食していく恐ろしい設定が話題となっていた。
主人公の少女は、あるゲームを手に取る、そのゲームは、まるでファミコンのゲームがバグったかのような世界の作品であった。ゲームの探索を行なっていた少女だが、次第にゲーム内のバグが現実世界にまで迫ってくる……。その演出は恐ろしく、また謎解きにも歯ごたえがあり、ホラーアドベンチャーとしても質の高いものとなっている。
本作はクリア時間2~4時間程度の短編ではあるものの、謎解き要素や攻略要素もあり、一筋縄ではいかない作品となっている。夜の長いこの時期に、腰を据えてじっくりプレイしてみてはいかがだろうか?
(poroLogue)

ダウンロード:ふりーむ!から


あなたの選ぶ今年のフリーゲームランキング。「フリゲ2015」12月1日から開催!

今年も年末が近づいて来た。もぐらゲームスでは、今年もさまざまなジャンルのフリーゲームを特集してきた。みなさんは、どのくらい作品をプレイできただろうか?

2015年上半期・フリーゲームの潮流~フリゲの現状と、話題作の特徴をじっくり語ってみた

クトゥルフなフリーゲーム・インディゲームおすすめ5選。名状しがたい恐怖を堪能しよう

初心者にも!おすすめシミュレーション系フリーゲーム11選

「バカゲー」を考えるためのインディゲーム・フリーゲーム7選

もぐらゲームス一同おすすめのフリゲを特集したこれらの記事は、多くの読者の方々にお読み頂いた人気記事となった。今年は「フリーゲームオンリーイベント Try&Re:save」や「ざくざくアクターズコラボカフェ」など、フリゲの世界観を現実で楽しめるイベントも注目を浴びた年となり、フリゲユーザーにとっては嬉しい話題が多かった年ではないだろうか。

そして年末には、今年のフリゲライフの締めくくりとして、毎年恒例となるユーザーによるフリーゲームの人気投票イベント「フリゲ2015」も開催される。今回の記事では、このイベントを紹介したい。

12月開催のフリゲランキング「フリゲ2015」とは?

「フリゲ2015」は、これまでに遊んだフリーゲームの中から「これが好き!」というフリゲを投票するユーザー投票型イベントだ。イベント終了後、得票数によって順位付けされるが、「作品のクオリティ」を決めることを目的としたものではなく、人気投票の一環として順位付けされている。

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フリゲ2015 あなたが選ぶ今年のベストフリーゲーム

投票の対象となるフリーゲームは「2014年12月1日~2015年11月30日」の間に公開、または最新バージョンとして更新された作品。この企画は、毎年の12月に開催されるイベントであり、昨年開催時も紹介記事を掲載させて頂いた。

今年のフリーゲームランキングは?「フリゲ2014」開催!おすすめの7作品を紹介

今年プレイしたフリーゲームの中で気になったゲームがあったら、そして、プレイした中でもし心に残った何かがあれば、ぜひフリゲ2015に投票してみてほしい。

「今年はあまりフリゲをプレイできなかった!」という方は、冒頭で紹介した特集記事の中から、気になった作品を遊んでみるところから始めるのはいかがだろうか?思い出に残るゲームとの出会いが待っているかもしれない。

フリゲ2015 あなたが選ぶ今年のベストフリーゲーム

フリーホラーゲーム『A』。サーカスを舞台に紡がれる少年少女の物語

アドベンチャーゲームの魅力のひとつとして、世界観の元となる「テーマ」が存在する。例えば世界観として「美術館」をテーマにしたフリゲアドベンチャー『ib』や、「寂れた映画館」をテーマにした『a film』など、設定としては様々ながら、それらテーマは作中の演出に一役買っていることだろう。

そんな中、先日「サーカス」をテーマとしたフリーホラーゲーム『A』が公開されたので、紹介したい。このゲームは、4人組の制作サークル「窓辺のプリマ」による作品となっている。本作の特徴としては、サーカスというテーマから紡がれるマルチエンディングの物語や、丁寧に描きこまれた世界観。そして、物語を進めるにあたって待ち受ける悩み応えのある謎解きだ。謎解きも存在するが、制作者のサイトに攻略ページがあるので、そちらを参考にできるようになっている。

目覚めた少女は、サーカスの世界を彷徨う

このゲームの始まりは、闇の深い部屋。そこで主人公の少女は、場所も自分のことも分からないまま探索を行なう。光のある通路に出た時に、彼女の前に謎の少年が現れる。少年は「アリア」と名乗り、少女の名前は「アーサー」であると伝え、これはアーサーのものだと言い「真っ白な日記」を手渡す。その後、アリアはすぐに「サーカスが始まってしまう」と言い残して去ってしまう。名前以外の何も分からないアーサーは、ひとまずこの場所を探索することになるが、そこで「エイダ」と名乗る少女と出会い……。

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「アリア」と名乗る少年から自分の名前を教えてもらう主人公の少女「アーサー」。二人の名前にどことなく違和感を感じるが……

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次にアーサーが出会うのは少女エイダ。エイダはアーサーと一緒にこの場所を探索することになる

このゲームを開始してまず目に入ってくるのは、その作りこまれた世界観だ。「サーカス」をテーマにした本作の舞台は、ドット絵と一枚絵のイラストで表現された見事なものとなっている。探索中に周りを見渡すだけで、その幻想的な空気感を楽しめることだろう。

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意味深な言葉を投げかけるピエロの存在が不気味だ

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マップ内の細かい装飾の配置まで、とても丁寧にデザインされている

ゲームの進行方法としては、マップを探索しつつ奥へと進んでいくことが目的となる。アーサーたちが探索を行なう道中には様々な謎解きが待ち構えており、登場する謎はどれも一捻りが必要なものとなっている。ヒントは提示されているものの、謎を解くためにはそれらの解釈が必要であり、そして中には「謎解きには直接結びつかない、思わせぶりな文章」といったものも存在する。そういった情報を総合的に判断した上で、プレイヤーによる解釈が求められるのだ。
中には悩み応えのある謎も存在するため、行き詰った時には、制作者サイトの攻略ページを参考にするのも手段だろう。

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机の上には謎のメモが。これをヒントに謎を解けるだろうか?

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壁に書かれた文章の意図とは…?複数のヒントを組み合わせ、謎を解き先に進もう!

探索の果てに、アーサーたちは何を見るか?

本作はマルチエンディング制となっており、ゲーム中の探索の仕方によってエンディングが分岐するものとなっている。ひとつのエンディングだけでは完全にはこの作品の全貌が掴めないかもしれないが、複数クリアすることで物語の様々な側面を見ることが出来る。ここからは、そんな本作の物語の一部を紹介したい。

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エイダと共に、サーカスを思わせる場所を探索するアーサー

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作品内で度々出てくる「日記」について語るエイダ

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探索中のイベントイラストも豊富なものとなっている

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先々でサーカスの団員と出会い、アーサーはどこに辿り着くのか……

その作りこまれた世界観と、悩みがいのある謎解きが特徴的なホラーアドベンチャー『A』。1周のプレイ時間としては2時間程度となっているので、短編作品で幻想的な世界を堪能したい人は、ぜひプレイしてみてはどうだろうか?

[基本情報]
タイトル『A』
制作者 窓辺のプリマ(制作者様サイトはこちら
クリア時間 2時間ほど
対応OS Windows 7
価格 無料

ダウンロードはこちらから
http://www.freem.ne.jp/win/game/10527

フリーノベルゲーム『つきみぷらねっと』。余命わずかな少年と、月からやってきた少女の物語

フリーゲームでは、小説のように物語を読み進めるノベルゲームもこれまでに多く制作されてきた。

例えば、フリーゲームとして公開された後に商業作品として展開された『TRUE REMEMBRANCE』や、同作者の『送電塔のミメイ』。また死生観というテーマを扱い、現在ではkickstarterにて英語化プロジェクトも発足されている『ナルキッソス』、そして分岐によって結末が大きく変化する恐怖のノベルアドベンチャーとして話題になった『1999christmasEVE』(現在は公開停止)など、根強い人気を誇る作品は多い。

今回は、そんなノベルゲームというジャンルであるフリーゲーム『つきみぷらねっと』を紹介する。このゲームは、実況でも50万再生されるなど注目されたアドベンチャー『赤ずきんDS』などを制作したサークル「CHARON」のねこふじかおる氏による新作だ。


本作は、スマートフォンゲームの制作にも対応しているノベルゲーム制作エンジン「ティラノビルダー」で作られたゲームとなっている。プレイ時間10分ほどでクリアできる掌編となっているが、短いながらも独特の世界観を存分に楽しめる。なお、作中には出血表現などのショッキングなシーンが存在するため、苦手な人は注意したい。

病室の少年は、最期の一日に「月の少女」と邂逅する

本作の主人公は、限られた余命を生きる少年「うたろー」。彼は病室におり、もうすぐ命を終えてしまう状況にある。自分の人生に絶望していたうたろーは、ある日、月からやってきた宇宙人と名乗る少女「つきみ」と出会う。うたろーがつきみと出会ったことにより、最後の一晩の物語が始まる……。

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主人公である「うたろー」。余命幾ばくもない少年だ

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うたろーの前に現れた少女「つきみ」。自分を「月から来た宇宙人」と名乗る

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残された命の少ないうたろーの「最後の願い事」を叶えるというが……

このゲームは、うたろーとつきみの会話を読んでいく中、ときおり現れる選択肢を選んで物語を進めて行く形式となっている。ゲームのエンディングは複数用意されており、選んだ選択肢によって結末が変化するものとなっている。

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選択肢が現れた場合はどれかを選んで物語を進めよう

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不敵に笑うつきみの思いとは?

物語としては5分から10分で読み終えることが出来るものとなっている。短い時間でクリアできるため、再プレイ時に選択肢を変えたりして複数のエンディングを見てみよう。うたろーとつきみの物語の結末はいかに……?

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本作『つきみぷらねっと』を制作したサークル「CHARON」は、他にも1時間ほどでクリアできるアドベンチャーも数多く公開している。本作の世界観に興味を感じた人は、ぜひ他の作品もプレイしてはどうだろうか?筆者としては、記憶探索アドベンチャーゲーム『しほりエスケープ』をオススメしたい。

[基本情報]
タイトル『つきみぷらねっと』
制作者 CHARON (制作者様サイトはこちら
クリア時間 10分ほど
対応OS Windows XP/VISTA/7/8/10
価格 無料

ダウンロードはこちらから
http://www.freem.ne.jp/win/game/10507

フリーホラーゲーム『案件:RoomNo666』。「映画の物語を修正する」という独特なゲームシステム

ゲームにはシステム・キャラクター・世界観などの様々な要素が存在するが、その中でも「物語」の部分は魅力的な要素のひとつだろう。だが、そんな物語が、もしもめちゃくちゃに書き換えられてしまったら……?

今回は、そんな「物語」の部分に注目したフリーホラーゲーム『案件:RoomNo666』(ルームナンバー・トリプルシックス)を紹介する。本作は「ウイルスに感染した映画データの物語内容が書き換えられてしまった」という異色の設定のアドベンチャー作品となっており、ゲームシステムとしても「改ざんされてしまった映画を、プレイヤーの手で正常な物語に修正する」という独特なものとなっている。さっそく紹介していきたい。

ウイルスに改ざんされた映画のシナリオを元に戻そう

主人公である「あなた」は、ある映画会社から不思議な話を聞く。 もうすぐ公開予定のホラー映画「RoomNo666」がウイルスに感染してしまい、「RoomNo666」の主人公「セラ」が、映画に紛れ込んでしまった他のホラー映画の登場人物によって殺されてしまう物語に書き換わってしまったという。

そんな「あなた」への依頼は、あなたが持っているパソコンソフト「ムービークリーナー」を使い、ホラー映画「RoomNo666」のデータ内に紛れ込んだ他の映画の登場人物を除去し、映画の物語を元に戻すことだ。

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問題となっている映画「RoomNo666」。公開予定が近いため、早急に物語を修復しなければならない

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映画のデータは物語が改ざんされており、セラが謎の死神に魂を奪われ、とつぜん物語が終わってしまう……。

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別の映画の登場人物が「RoomNo666」の物語に紛れ込んで、悪さをしている!これを直すのがあなたの目的だ

プレイヤー自身が「映画の物語に干渉する」システム

ゲームの目的としては、映画「RoomNo666」に紛れ込んでしまった他の映画の登場人物を、あなたの手で全員除去することにある。「ムービークリーナー」という特殊なソフトを使い、プレイヤーが映画のデータに干渉することで、改ざんされた内容を修正することが出来るのだ。

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映画を修復するソフト「ムービークリーナー」。あなたはこれを使用して紛れ込んだ登場人物を次々と除去していく

修正の方法としては、画面内に表示されている「赤いターゲットマーク」を、除去対象に合わせてボタンを押すことだ。そうすることで紛れ込んだ存在を除去することが出来る。映画は自動的に進行していくので、紛れ込んだ登場人物にセラが殺されないように常に注意しつつ、存在が現れたときに適切に除去を行なう必要がある

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物語の過程で操作方法を学ぶチュートリアルがあり、ムービークリーナーの使い方を理解できる。赤いターゲットをおばけのような存在にあわせてみよう

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ゲームは実際に映画を見ているかのような感じで自動で進んでいく。セラの動きに注意しながら、紛れ込んだ存在がいないか目を光らせよう

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除去対象が現れた!ターゲットを合わせてボタンを押し、除去を行なおう

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本作は、ホラー要素がありつつも、さらに「映画の内容を修正する」というシステムや、自分が映画に干渉しているかのようなプレイ感が特徴的なものとなっている。セラに襲い掛かる怪奇現象は、全て別の映画の登場人物というわけではない。元々登場予定であった怪奇現象もあるので、誤魔化されずに紛れ込んだ存在だけを除去していこう。

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ホラー映画である「RoomNo666」には、元々の登場人物である恐怖の存在も現れる。セラに襲い掛かる恐怖の数々を見届けつつ、紛れ込んだ存在は除去していこう

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「RoomNo666」の登場人物などは一覧で確認することが出来る。

今回紹介した「RoomNo666」は、ゲームとしては1~2時間でクリアできるものとなっている。まるで映画を見ているかのようなプレイ感覚と、「プレイヤーの手で物語を修正する」という独特なシステムを堪能したい方は、ぜひともプレイしてほしい作品だ。

[基本情報]
タイトル『案件:RoomNo666』
制作者 こりす(制作者様サイトはこちら
クリア時間 1時間~2時間ほど
対応OS Windows XP/VISTA/7/8/10
価格 無料

ダウンロードはこちらから
http://www.freem.ne.jp/win/game/10505

フリーゲームRPG『ざくざくアクターズ』。公式キーホルダー販売開始!

先日コラボレーションカフェも開催された人気のフリゲRPG『ざくざくアクターズ』。フリゲの世界観が楽しめるリアルイベントがついに開催されたということで、大盛況のイベントとなった。そんなイベント終了後、参加者の興奮冷めやらぬ中で、作者による公式グッズの販売が開始された。

作者ブログ:ざくアクグッズ販売開始日記!

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(※画像は公式サイトより引用)

キーホルダーはPixiv上のサービス「BOOTH」にて販売されている。通信販売の形式となっているので、クレジットカードやネットバンク銀行、コンビニエンスストアでの決済が必要となる。

ざくざくアクターズキーホルダー:BOOTH内販売ページ

12月20日現在、初回販売分300個は既に完売済みとなっているが、今後追加での在庫補充を随時行なう予定とのことなので、気になる人はぜひチェックしてほしい。

短編フリゲアドベンチャー『イキシテル』。「心の言葉」に耳を傾け、夢の世界から脱出しよう

現実のような空間でありつつも、空想や幻想の入り混じる、夢の世界。フリーゲームではそんな夢の世界を題材とする作品も見受けられる。例えば『ゆめにっき』などは、まさに夢のような世界観を舞台にした人気のアドベンチャー作品だろう。

今回は、そんな「夢の世界」を舞台にしたフリーゲーム『イキシテル』を紹介する。
本作は、少年「怜太」が突如迷いこんだ夢の世界を探索し、現実世界に戻ることが目的のアドベンチャーRPGとなっている。クリアまでの時間は2~3時間ほどの短編で、物語はマルチエンディング制を採用している。探索のほかにRPGとしての戦闘要素もあるが、戦闘の難易度は低めなので、戦闘の苦手なアドベンチャー好きにも安心してオススメできる作品となっている。

夢の世界を彷徨い、自分を見つけよう

本作は、主人公の少年「怜太」が、まるで現実の学校を模したような空間である「夢の世界」に迷い込んでしまうところから始まる。誰もいない教室、違和感のある風景。不思議な校舎内を歩き回っているうちに、突然「黒の住人」という謎の存在が現れ、怜太は襲われてしまう。なんとか黒の住人を倒した「怜太」だが、その目の前に「ノア」と名乗る謎の少年が現れる……。

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突然、校舎のような建物の中で目が覚める主人公「怜太」

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探索を行なっていると、「黒の住人」という謎の存在に襲われる

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曖昧な言葉ではあるが、怜太のサポートをしてくれる夢の住人「ノア」

ゲームの進め方としては、基本的には、夢の世界を探索しつつ、現実世界に戻るための手がかりを見つけていくことになる。必要となるアイテムを探していくほか、謎解きもいくつか存在するので、ヒントを手がかりにしながら解答していこう。

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作中にはいくつかの謎解きも存在する。ヒントを参考にして解いていこう

夢の世界では、ノアのほかにも何人か登場人物と出会うことがある。彼らの中には、探索に役立つ情報などを教えてくれる者もいれば、黒の住人のように戦闘になってしまう者もいる。

本作の戦闘は、基本的にはランダムエンカウントではなく、黒の住人に話しかけることで戦闘に入るシンボルエンカウントとなっているので、戦闘が苦手な人でも、戦う前に入念に準備を整えた上で望むことが出来る。また、ノアなどの夢の住人も戦闘に参加してくれるので、状況に応じたコマンドを選んで一緒に敵と戦おう。

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黒の住人は言葉を話せるものの、どうにも不気味な存在だ

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夢の中で出会った住人と協力して戦闘を切り抜けよう

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戦闘はオーソドックスなコマンド入力式になっている。レベルは自然と上がっていくので、敵を倒していくだけで進行に必要なレベルには達しているだろう

本作は、物語の舞台が「夢の世界」ということで、どこか現実から逸脱した浮遊感のある世界観が特徴となっている。たとえば、探索中に本棚などを調べたときに見ることが出来る、誰かの「心の中の言葉」に思えるメッセージは、探索する世界自体は学校の校舎などの現実的な空間なのに、どこか現実から離れている不思議な世界観を演出するのに一役買っていることだろう。

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世界のそこかしこに存在する意味深なメッセージ……

夢の中の住人たちと協力し、夢から覚めよう

夢の世界で出会う住人は、怜太に対して複雑な思いを抱えているような言葉を投げかけてくる。時には怜太の意志を探るような言葉を放ち、翻弄しようとする。当初は物語の筋はハッキリしないが、探索を続けることによって、徐々に世界の謎、怜太の抱える事情、そしてノアたちや黒の住人などの存在の背景が明らかになっていく。ここからは、そんな本作の物語の一部を紹介してみたい。

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夢の中で出会う、少し素っ気無さを感じさせる「イリス」。このように、ノアのほかにも怜太を助けてくれる住人が登場する

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ゲーム中には、PVのような短いアニメシーンが挿入されることも

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次々と囁かれる住人たちの言葉に、怜太はどう反応するか?

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夢の世界の果てには何が待つのだろうか

夢の世界を舞台にした探索、謎解き、戦闘、そして様々な人との出会い……。ゲーム中で探索する世界はどこか現実から離れた浮遊感を持っていて、プレイ当初は物語も掴みきれないものと感じるかもしれない。しかし、後半に進むにしたがって、主人公である怜太の背景、そしてなぜ夢のような世界で彷徨っているのかが明らかになっていく。2-3時間ほどでクリアできる短編アドベンチャーとなっているので、気になる人はぜひプレイして見てほしい。

[基本情報]
タイトル 『イキシテル』
制作者 路地の浦(制作者様サイトはこちら
クリア時間 2時間~3時間ほど
対応OS Windows 2000/XP/VISTA/7/8
価格 無料

ダウンロードはこちらから
http://www.freem.ne.jp/win/game/8865

今年のフリーゲームランキングは?「フリゲ2015」の結果がついに発表!

年末のフリゲライフの締めくくりとして、毎年恒例の開催となるフリーゲームの人気投票イベント「フリゲ2015」。12月1日より開催されていたイベントだが、12月24日、ついに結果が発表された。

フリゲ2015 あなたが選ぶ今年のベストフリーゲーム

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1位は、ハック&スラッシュの爽快感とローグライクの緊張感が絶妙なバランスとなっていたRPG『イニシエダンジョン』。ダウンロード形式ではなく、webブラウザ上でそのままゲームが遊べるという手軽さもポイントだ。

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関連記事:ブラウザフリーゲーム『イニシエダンジョン』。ハクスラの「爽快感」とローグライクの「緊張感」

2位は、数多くのキャラクターが織り成す物語と、王国の運営というシミュレーションのような要素が絡み合った大作RPG『ざくざくアクターズ』。本作は今年、コラボレーションカフェというリアルイベントも開催された。

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関連記事:あの人気フリゲRPGがカフェに!ざくざくアクターズ「ハグレ王国コラボレーションカフェ」11月20日から開催

3位は、リアルタイムストラテジー『ヴァーレントゥーガ』の派制作品である『きのこたけのこ戦争・IF』。銃と魔法の入り混じった世界観で繰り広げられる激戦が魅力で、ゲームバランスも非常に練られた1作となっている。

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関連記事:初心者にも!おすすめシミュレーション系フリーゲーム11選

4位は、丁寧に作りこまれた戦闘システムが楽しいRPG『エンチャントファーム』。装備品やアイテムを集め、仲間を強化して敵を倒していく一連の試行錯誤の面白さが特徴的なゲームとなっている。

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5位は、大河ドラマのように重厚な物語が印象的な長編SRPG『グレイメルカ』。SRPGとしての戦略性のみならず、遊びやすさへの配慮、そしてゲームで使用されている全ての素材が開発チームによる自作という点も見逃せない。

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……などなど。発表された1位と2位の票数を見てみると、投票数の多さとともに、今回は非常に接戦となったことが伺える。以降の作品の順位も掲載されているので、続きはぜひ結果発表ページを見て確かめてほしい。

フリゲ2015 あなたが選ぶ今年のベストフリーゲーム


『クロエのレクイエム』のブリキの時計がRPGツクールMVで新作を公開。題材はあの「おそ松さん」

12月17日に一般販売が開始されたゲーム制作ツール『RPGツクールMV』。既に購入した方々は、機能を試しつつ製作に励んでいるところだろうか?

そんな発売まもなくのツールだが、以前もぐらゲームスでもインタビューを行った『クロエのレクイエム』、『幻想乙女のおかしな隠れ家』を制作したサークル「ブリキの時計」が、RPGツクールMVで新作を公開した。

そのタイトルは『メリークリス松! ~カップル撲滅大作戦~』。なんと「おそ松さん」の二次創作作品で、3分で遊べるミニゲームとなっている。

作者ブログの作品告知ページ:『メリークリス松! ~カップル撲滅大作戦~』

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ゲーム内で動かせる「おそ松さん」のグラフィックは、ブリキの時計による自作のキャラドットとなっている

ゲーム内容は「おそ松さん」のキャラクターたちがクリスマスの夜を奔走し、次々とカップルを撲滅していくというもの。撲滅したカップルに応じてスコアが上がっていき、ゲームクリア後には自分のスコアをTwitterに投稿することも出来る。

ゲーム自体はブラウザやスマホからのプレイが可能なので、RPGツクールMVのブラウザプレイを体験してみたい人は、遊んでみてはいかがだろうか?

『メリークリス松! ~カップル撲滅大作戦~』

10人の開発者によるフリーゲームRPG制作企画「XtoolsRPG企画」。全10作品が遊べる!

フリーゲームの中でも人気のあるジャンルの一つである「RPG」。今回、そんなフリーゲームRPGを、10人の制作者の手で10作品を作るという「XtoolsRPG企画」企画が公開された。

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XtoolRPG企画・公式ページ

企画の主催はフリゲ作者であるMINAKI2424氏。企画に参加しているゲーム制作者は「RPGツクールMV」のサンプルマップ制作や、「第10回ふりーむ!ゲームコンテスト」における長編RPG部門の金賞受賞作である『セレンと虚空の塔』を制作した花姫パパ氏、フリーゲーム投稿イベントである「フリゲ展」の主催を行なっているとりあか氏などの10名の制作者だ。

公開されているRPGは、1作品につきプレイ時間数十分~数時間の短編・中篇となっており、休日などに遊びやすいボリュームになっている。これから年末の休みに入る人は、これを機会にぜひプレイしてみることをおすすめしたい。


XtoolsRPG企画・作品プロモーションビデオ

なお、ゲームのダウンロードは、XtoolsRPG企画公式ページ内の「ゲームDL案内」から行なうことが出来る。いくつかの作品にはパスワードが設定されており、「ゲームDL案内」内に書かれているパスワードを入力することでDLが可能だ。

XtoolRPG企画・公式ページ

フリーゲームダウンロードサイト「ふりーむ!」の2015年DL数ランキングが発表

フリーゲームのダウンロードサイトである「ふりーむ!」。もぐらゲームスの読者の皆様にも、日頃フリゲを探す際に使用している人はいるのではないだろうか?

先日、そんな「ふりーむ!」上で2015年に公開されたフリーゲームを対象として、年間ダウンロード数ランキングである「フリーゲーム・オブ・ザ・イヤー2015」が発表された(正確なDL数集計期間は、2014年12月21日から2015年12月20日まで)。

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フリーゲーム・オブ・ザ・イヤー2015

ダウンロード数トップとなっているのは、先日メディアミックスによるコミカライズも行なわれた『獄都事変』。第二位はゲーム実況者のまっくす氏が制作した『インフレクエスト2』、そして第三位にはホラーアドベンチャー『深夜12時学校で』と続く。『獄都事変』と『インフレクエスト2』に関しては、もぐらゲームスにてレビューを行なっているので、こちらも読んでみてほしい。

第1位
フリーゲーム『獄都事変』。個性的な獄卒たちと亡霊のホラーアドベンチャーゲーム。

第2位
『インフレクエスト2』人気実況者が400時間かけて作ったフリゲは、インフレが半端ないRPGだった

第3位
『深夜12時学校で』

ランキングといえば、ユーザー投票によるフリーゲーム人気投票イベント「フリゲ2015」の結果も先日発表された。こちらの結果と比較してみると、上位作品の顔ぶれにかなり違いがあるのが興味深いところだ。「ふりーむ!」はダウンロード数、「フリゲ2015」はユーザによる人気投票といった異なる条件による違いが出ていると思われる。

どちらのランキングもそれぞれの特徴が出たものとなっているので、自分にあったフリーゲームを探してみることをオススメしたい。

フリーゲーム・オブ・ザ・イヤー2015

フリゲ2015 あなたが選ぶ今年のベストフリーゲーム

2015年 もぐらゲームスのゲームレビュー人気ランキングを発表!今年注目を集めた記事は?

今年も残りわずか。読者のみなさんは、今年はどんなゲームを遊んで過ごしただろうか?
もぐらゲームスでは去年に引き続き、180以上の記事を掲載してきた。
年末最後の記事となる今回は、2015年にリリースされたゲームレビュー記事で、最もアクセスされた10記事を上位から紹介しよう。記事の中で気になるゲームが見つかった人は、ぜひダウンロードして遊んでみてほしい。

なお、昨年のランキングはこちらとなっている。
2014年 もぐらゲームスのゲームレビュー記事人気ランキングを発表!


フリーゲーム『獄都事変』。個性的な獄卒たちと亡霊のホラーアドベンチャーゲーム

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(画像をクリックでレビュー記事へ)

2015年でもっとも多くのアクセスを集めた記事は、フリーホラーゲーム『獄都事変』。先日コミックも発売し、ゲーム実況者キヨ氏による実況も80万再生を記録するなど話題のアドベンチャーとなった。
女性ユーザーからの人気も集めているこのゲームでは、主人公の斬島を始めとする「獄卒」たちの物語が描かれる。和風な雰囲気を予感させつつ、軍服に身を包んだキャラクターたちの織り成す物語や世界観がプレイヤーの心にヒットしたと思われる。本編は2時間程度の短時間で完結するが、独特な世界観と獄卒一人ひとりの個性がいきいきと魅力的に描かれている作品に仕上がっている。
本作の制作者であるリンネ堂氏による新作『FILAMENT』は、先日発売されたゲーム制作ツール「RPGツクールMV」のサンプルゲームとして公開されているので、気になった方はこちらも遊んでみてはいかがだろうか?(レビュー記事は2月13日公開)


大作フリーゲームRPG『Tactical Chronicle』。100年間かけて自分だけの戦術を完成させろ!

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次にアクセスが多かったのは、大作フリーゲームRPG『Tactical Chronicle』。記事に付けられたはてなブックマーク数は700越えとなり、これまでのもぐらゲームスの記事の中で最も多いものとなった。
ゲーム内容としては、先ほどの『獄都事変』とは対照的に、戦術性という面で作りこまれたゲームシステムが魅力となっている。特徴的なシステムは、ファイナルファンタジー12の「ガンビット」を受け継いだかのようなものだ。キャラクターたちが戦闘中に行なう行動をあらかじめプログラムのように指定しておき、実際の戦闘はセミオートで行うという戦術性の高いオートバトルだ。他にも、世代交代を繰り返しながら紡がれてゆく壮大な冒険譚や、一度始めるとなかなかやめられない中毒性と、非常に濃厚なゲーム性が詰まっている。
クリア時間は30~100時間ほどという超大作となっているので、まずは冬の間の休みの時期に、じっくり遊んでみてはいかがだろうか?(レビュー記事は7月11日公開)


フリーホラーゲーム『虚白ノ夢』。運命に囚われた少女の物語と、巧みな恐怖演出が味わえる

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『虚白ノ夢』は、ニコニコ自作ゲームフェス5にて「窓の杜賞」「コミックジーン賞」「フリーゲーム夢現賞」「坂口博信賞」の4冠受賞という実力派のホラーアドベンチャーゲームだ。
本作の魅力としては、まず『青鬼』『魔女の家』といった名作フリーホラーゲームに見られるような「おどろかし」のホラー描写が巧みであることが挙げられる。さらに、演出面だけでなく、運命に囚われた人間たちが織り成す物語自体にも恐ろしさがある。3時間ほどで終わる短編ながらも、恐怖と物語がギュッと詰め込まれた濃密な作品なのだ。
制作サークルである「てりやきトマト」は、他にも墓荒らしダンジョン探索RPG『積層グレイブローバー』や、選択系恋愛ADV『Leanan-Sidhe』。そしてもぐらゲームスでも下記の特集で記事にした宿屋経営シミュレーション『はじめての宿屋さん』など、実に幅広いジャンルのゲームを制作しているので、こちらも遊んでみてほしい。(レビュー記事は5月31日公開)
 
ビジネスパーソンに遊んでほしいフリーゲーム・インディゲーム9選


フリーホラーゲーム『バグのセカイ』。バグったゲームが、現実を侵食する

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『バグのセカイ』は、フリーゲームのコンテストである「第10回 ふりーむ!ゲームコンテスト」にて、ホラー部門の銀賞を獲得した作品だ(金賞受賞作は、映画化もされたフリーホラーゲーム『DeathForest ~森からの脱出~』)。本記事ははてなブックマーク数・ツイート数ともに伸び、公開後1週間以上話題となっていた。
ファミコンのゲームがバグったかのような不気味な世界の雰囲気にまず驚かされる。そしてゲームのバグが、主人公の少女が生きている現実世界にも侵食していく展開が実に怖い。突然ゲームがフリーズする演出などは、まさにバグったゲームをプレイしているかのような感触で、細かい演出の作りこみも印象深い。
本作は、先日「ファミ通」のインディゲームコーナーにも掲載された。作者であるれんたか氏とイラスト担当の遥壱朗による新作『RxHpsychosis』も「ホラー」と「ローグライク」という2ジャンルを組み合わせた意欲作なので、こちらもプレイしてみてほしい。(レビュー記事は5月3日公開)

フリーホラーゲーム『RxHpsychosis』。ホラー×ローグライクという恐怖の新機軸


クトゥルフ神話のフリゲRPG『SAVE』。奪われた家族を取り戻す物語

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本作「クトゥルフ神話」をテーマにしたフリーゲームRPG。ゲーム自体の完成度に加えて、クトゥルフというジャンルの人気の高さも伺え、長期間に渡って読まれた記事となった。
本作は、クトゥルフ神話をモチーフとした内容に加え、ゲームバランス・グラフィック・演出…などのトータルなデザインが丁寧に作り込まれている。また、奪われた家族を取り戻すという目的のため、人間のモノではない異形の力を自らの身体に取り込んでいくという内容が、物語面に留まらず、ゲームバランスとしても調和している部分も見事だ。
なお、本作の制作者であるあたりめ氏は、ほかにもクトゥルフの神話生物の育成ゲーム『if.c』や、刀剣乱舞の二次創作RPGである『counseling』も公開している。(レビュー記事は4月19日公開)

クトゥルフ神話キャラの育成フリーゲーム『if.C』がオゾマシカワイイ


「ガンブーツ」という発明がマリオを超えた。『Downwell』のゲームデザイン

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当時大学生であり、いまではインディーゲーム系のパブリッシャー「Devolver Digital」から声が掛かったことなどを経て、現在ではゲーム制作の活動に専念しているもっぴん氏による話題作だ。
ジャンルとしては、横視点のジャンプアクションゲーム。敵は踏んで倒すことができる。決定的に違うのは「下方向に進むゲームである」という点と「真下にショットを撃つ“ガンブーツ”がある」の2点だ。特に、このガンブーツというシステムがキーとなり、爽快なプレイ体験を与えてくれる作品に仕上がっている。
本作はスマートフォンでも遊べるほか、PC版がSteamで配信されているので、ぜひ遊んでみてほしい。(レビュー記事は10月15日公開)


スマホ向けアドベンチャー『彼女は最後にそう言った』。同じ時間をループして、悲劇の真相を突き止めろ

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本作は、AppStoreのRPGカテゴリ・アドベンチャーカテゴリで1位となり、小説化もされたスマホゲーム『あなたってよく見るとドブネズミみたいな顔してるわね』などを送り出した制作団体「SYUPRO-DX」による新作だ。発表後に話題となった作品で、記事へのアクセス数もそれに比例して伸びていった。
本作の魅力は、丁寧な作りこみの伺えるドット絵と音楽。そして、短編小説のような感動を味わえる物語と、かつての友人の死の真相を突き止めるという探索アドベンチャー要素が絡みあうという点だ。
スマホで遊べるアドベンチャーゲームとしては、操作性も快適で遊びやすい。2時間ほどの短編ゲームを楽しみたい人も是非プレイしてほしい。(レビュー記事は5月17日公開)


フリーゲームRPG『ダージュの調律』 小説のような物語手法と優れたゲームデザインを兼ねた珠玉の短編

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次は「VIPRPG紅白2014」というゲーム投稿イベントに提出された短編フリーゲームRPG『ダージュの調律』だ。小説のような物語とシステムが特徴的な作品で、はてなブックマークが大きく伸びた記事となった。本作は先日開催されたフリーゲーム投票イベント「フリゲ2015」でも10位を獲得している。
主人公は「英雄」ではなく、平凡「未満」な少年。そんな彼と周囲の人物が織り成す物語が描かれる。ゲームシステムと物語の調和という面でも、主人公の心境・内面にフォーカスした小説のような物語手法、それにゲームとしての遊びのデザインが絶妙に組み合わさっており、作り込まれた珠玉のゲームだった。
作中ではいわゆる「クトゥルフ」を彷彿とさせるホラーなグラフィックや、癖の強い台詞回しがあることを注記しておくが、3~5時間程度でエンディングを迎える短編なので、心に残るゲームを遊びたい人はぜひともプレイしてみてほしい。(レビュー記事は1月3日公開)


フリーホラーゲーム『無感無痛 [無痛少女]』。「物語の考察」と「視覚的な怖さ」を楽しむアドベンチャー

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次はNoriziro氏によるフリーホラーゲーム『無感無痛 [無痛少女]』。ホラーだけではなく、謎めいた物語の考察要素が人気となったためか、長くアクセスの伸びた記事となった。
影絵のように真っ黒な主人公が、謎めいた雰囲気の世界を探索するというシチュエーションは、海外産のインディーゲーム『LIMBO』を彷彿とさせる。しかし、このゲームが『Limbo』と少し異なる部分は、少女を追いかけてくる不気味な顔などや、不安感を煽る音楽など、視覚、聴覚に訴える直接的なホラー描写の強さだろう。さらに、断片的な情報から物語を考察する楽しみもある。
アクション要素を多少求められるものの、作品全体としては4時間ほどの短編となっているためプレイしやすいので、遊んでみてほしい一作だ。(レビュー記事は4月5日公開)


フリーゲーム『カリスは影差す迷宮で』 。下された任務は「仲間殺し」。限られた期限を上手く使う遺跡探索RPG

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最後は、小説化もされたフリーゲームである『黒先輩と黒屋敷の闇に迷わない』の作者である饗庭淵氏の新作。その特徴的なイラストや物語設定、優れたゲームデザインが話題となったのか、多くのはてなブックマークが付けられた記事となった。
本作は、仲間である魔導師カリスを殺す「相棒殺し」が目的であるという要素も印象的だが、名作フリーゲーム『Histoire – イストワール』や『Nepheshel – ネフェシエル』、そして『魔王物語物語』のような、マップの探索を行い、自分の手でゲーム世界の物語を読み解くこともまた楽しめる作品となっている。
ゲームの本筋以外にも多くの遊び心が込められた作品となっており、クリアだけなら6時間ほどで可能だが、さらに楽しみ尽くせる作品となっている。(レビュー記事は3月8日公開)


 
いかがだっただろうか?もぐらゲームスは、多くの読者の皆様の応援でなんとか2年目を迎えることができ、数多くのゲームレビューを掲載することが出来た。来年も引き続き、面白いゲームの紹介や、制作者へのインタビューを行うことで作品の魅力を引き出すつもりだ。今後も読者の皆様に満足いただけるよう、メンバー一同頑張っていきたい。

フリーゲームRPGが原作者の手で漫画化!『大海原と大海原』のコミックスが発売

『大海原と大海原(おおうなばらとわだのはら)』は、フリーゲームRPG『灰色庭園』などの作者である海底囚人氏の作り出したRPGだ。海底囚人氏の作品は海外では人気のある作品となっており、検索してみると様々なファンイラストを見つけることが出来るだろう。

そんな海底囚人氏の作品のひとつである本作『大海原と大海原』は、コミックジーンのジーンピクシブにて原作者自身の手によるコミカライズ連載が現在行なわれており、先月26日にそれらをまとめた単行本の1巻目が発売された。


『大海原と大海原』コミックス公式ページ

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※画像は原作『大海原と大海原』のゲーム画面

『大海原と大海原』のストーリーは、魔女である女の子「大海原」(わだのはら)が、仲間の使い魔たちと共に、故郷である「海帝国」を守るため、海を舞台に冒険を繰り広げるというものだ。

内容としては、かわいいキャラクターたちのやり取りや童話的な世界観にほのぼのしながらも、ときおり予想の付かないダークな描写も挟み込まれる。この二面性も人気の理由となっているのだろう。

RPGのゲームシステムとしては、戦闘などが苦手な人でもクリアできる丁寧な設計となっており、誰でも物語を最後まで楽しめるという部分もポイントだ。

そんな原作を漫画化したコミックス版を筆者も読み終えたが、原作者本人の手によるコミカライズという事で、物語や世界観はそのままに、漫画という別媒体での表現が新鮮で、原作ファンでも十分に楽しめる作品となっていた。

なお、もぐらゲームスでは、制作者である海底囚人氏に許可を頂くことができたので、原作である『大海原と大海原』のゲーム紹介記事を今後掲載する予定だ。原作ファンの方も、また今回のコミカライズで海底囚人氏の作品に興味を持った方も、ぜひ読んでみてほしい。

『大海原と大海原』制作者 海底囚人氏のホームページ

『大海原と大海原』作品ページ


『大海原と大海原』コミックス公式ページ

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